B・フロッカ_『月へ-アポロ11号のはるかなる旅-』

アポロ11号の概要を知りたかったので読むことにしました。子供向けなので(予想通り)本当に概要だけです。子供向けにはこれで十分だし絵もきれいでワクワクさせる良い絵本だと思います。巻頭の図解と巻末の文章で少し詳しい解説があるのでそちらが私には参考になりました。概要はこれで把握できたのでより詳しい資料を探してみようと思います。
     
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F・ウェイツキン _『ボビー・フィッシャーを探して』

映画化されたチェスの天才少年ジョシュア君の父親が描く親バカ(笑)ノンフィクションです。私はチェスは駒の動かし方くらいしか知らないので、引き分けが多いとか、ブリッツという早指しがあるとか、ソ連では国家的事業だとか、アメリカでは一流でも食えないとか、伝説的なボビー・フィッシャ―は日本とゆかりがあるとか、色々意外なことを知りました。ノンフィクションなので親子には特別劇的なことは起きません。才能で身を滅ぼすという実例も多く、ジョシュア君が別の道に進んだのには残念なようなホッとしたような微妙な気持ちです。
     

A・マクリーン_『女王陛下のユリシーズ号』

『軽巡ユリシーズを旗艦とする援ソ輸送船団の幸先は良いとは言えなかった。主戦力の護衛空母群を失った船団は最悪の海象の出迎えを受ける。』
非常に有名な戦記小説ですが不覚にも未読でした。ありがちな英雄譚や勝利は語られず現実を過酷に描き出し、私は寒さや嵐の描写だけでも嫌になりました(^^;) Uボートなどドイツ軍は専ら恐怖の対象ですが、視点を変えればその状況はもっと厳しいはず… 極限状況下の登場人物たちは人間臭く、良くも悪くもとても魅力的です。戦争を肯定する方にも読んでいただきたい作品です。

D・ブラウン_『天使と悪魔』

ハーヴァード大の図像学者ラングドンはスイスの科学研究所長から電話を受け、ある紋章についての説明を求められる。それは十七世紀にガリレオが創設した科学者たちの秘密結社“イルミナティ”の伝説の紋章だった。紋章は男の死体の胸に焼印として押されていたのだという。殺された男は、最近極秘のうちに大量反物質の生成に成功した科学者だった。反物質はすでに殺人者に盗まれ、密かにヴァチカンに持込まれていた―。 

裏表紙より
以前ブームになった「ダ・ヴィンチ・コード」(私は未読)のシリーズ第一作です。宗教と科学という相反する概念をまとめてサスペンス小説に仕上げてあります。

科学の象徴、究極の兵器として反物質が登場します。もっともCERNの大型加速器の描写や反物質の説明はニュートンなんかを読んでる私にとっては中途半端でなんか嘘っぽく思っちゃいました。また、CERNご用達の新型航空機はなんとマッハ15で飛ぶということでこの部分は妙に現実感のないSF設定でした。

秘密結社“イルミナティ”のやることはなんともまどろっこしい感じです。反物質でヴァチカンの破壊を示唆するだけでなく、コンクラーベから枢機卿を拉致して見立て殺人をしたりします。この見立て殺人の追及こそが学者である主人公の最大の見せ場でもありますし、のちに明らかになる黒幕の正体からするとある程度の合理性はあると言えます。しかし、数人の枢機卿の命と観光地でもある市街地での反物質の爆発では事態の重さに大きな差があると私は思ってしまいました。

物語のクライマックスで行われるある人物の演説には非常に説得力があり感動さえしました。科学の存在意義に疑問を投げかける演説なのですが、私自身も科学に依存した現代文明が致命的な欠陥を持っていると日頃から思っているので非常に共感しました。

しかし、
黒幕の正体にはなかなか参りました。。。以下ネタバレなので反転文字で
ここまでの違和感をきちんと説明していますが、「あの感動を返せ!」的な。。。うん、エンターテインメントとしては大成功と言えるのでしょう(^^;) ただし、この結末だと序盤から出ている悪役があまりにもピエロです。謎めいた強烈な悪役なのに勿体ない気がしました。
さすがベストセラー作家の描く作品です。スリル満点の展開はなかなかのもので特に後半は(最近では珍しく)一気読みでした。「ダ・ヴィンチ・コード」も読んでみようと思います。

E・ハミルトン_『フェッセンデンの宇宙』

Webミステリーズ!に連載中の山本弘氏の「BISビブリオバトル部 翼を持つ少女」でとりあげていたので思い出し、同じく山本弘氏の「神は沈黙せず」でも触れられていたのでこれを機会に読んでみることにしました。表題作を含め9編の短編が収められています。

山本氏の作風から勝手にハードSFを予想していたのですが、思ったよりファンタジー寄りのSFでした。科学的な論拠よりはその現象が人に及ぼす影響を描いた作品群です。初出が1928年~1962年なので古臭さは否めませんがどれも質の良い面白さを持っています。

・フェッセンデンの宇宙
マッドサイエンティストが極小の宇宙を作り出しその宇宙に好き勝手に干渉する。その様子を見た語り手は自分たちのいる(現実の)宇宙の先行きに恐怖する。

室内の実験施設で知的生命体が発生するような宇宙を作り出してしまう技術が凄すぎます。また、仮に私たちの宇宙が誰かの気まぐれの支配下にあるとしても全く打つ手がないので恐れたり心配したりするのは無駄だと思っちゃいました(^^;)

・帰ってきた男
生きたまま埋葬された男がやっとの思いで抜け出すが、そんな彼を待っていたものは。。。

「せっかく安らかに死ねたのにわざわざ生き返る必要はないよね~」なんて思いました(^^;)

収録作品
・フェッセンデンの宇宙
・風の子供
・向こうはどんなところだい?
・帰ってきた男
・凶運の彗星
・追放者
・翼を持つ男
・太陽の炎
・夢見る者の世界

*F・ワイリー_『地球さいごの日』




「フィリップ・ワイリー_地球さいごの日」を再読しました。
小学生のころに読んだ作品。
12才のデービーは天文学者の父親から観測資料をケープタウンからニューヨークのヘンドロン博士に届けるという使命を授かる。観測資料が指し示すのは二つの怪星が太陽系の外から地球に近付いていること、そしてその一方が1153日後に地球に衝突することだった。
藤中さんの「地球移動作戦」の記事をみて子供のころ読んだ同じテーマのSFを思い出し再読してみました。

地球滅亡の危機に宇宙船を建造し脱出するというのが基本的な筋書きです。あまり複雑な仕掛けはなくオーソドックスな展開です。勇敢な少年が主人公だったり、理解ある大人の温かい支援があったり、いい味を出す学者先生がいたり、金の力で横車を押す人物が登場したり、この手のジュブナイルの定番とも言えます。怪星騒ぎに絡んで挿入される巨大ザリガニとドッペルゲンガーの逸話が印象的ですがこれは流言に過ぎず、全面的に(易しい)科学に基づいた話となっています。

そんななかで主人公側と宇宙船に乗れない人たちとの争いが描かれているのはなかなか衝撃的です。主人公側の反撃手段は結構えげつないし「撃退した」であっさり片付けています。読んだ当時はあまり疑問に思わなかったのですが今考えるとちょっとひどい話です。

Wikipediaで調べたら「(大人向け版の)地球最後の日はこのテーマの物語としては先駆的なもので多くの小説や映画に影響を与えた。」ということです。「地球移動作戦」の山本弘氏も読んだのかもしれませんね。

E・W・ハイネ_『まさかの結末』

読書リストに「E・W・ハイネ_まさかの結末」を追加しました。

ショートショートの伝統はドイツに!
ツイストと皮肉が利いた、怖くて楽しいショートショートの数々。
こんな作品がドイツで書きつづけられていたとは...
ちょっとした空き時間に読める、短い短い物語集です。

Amazon.co.jpの紹介文を引用

藤中さんの記事で紹介された3編の結末が気になったので即座に図書館に予約してしまいました。

1話1話が短いのでちょっとした時間つぶしには最適です。ただし全てが「まさか」の結末というわけでもありませんでした。肝心の結末が「?」のものがあったりもします。もっとも原題の「Kinkerlitzchen」は日本語に直すと「小間物」なので原作者の意図はそこには無いのかもしれません。

私が気に入ったのは次の3編です。

「判決」
蒸留器を持っているということだけで火酒密造の罪を問われた男が残した捨て台詞とは…

「愛の手紙」
エルヴィンは愛する女性に毎日ラブレターを書いた。その結果彼女は…

「秘中の秘」
“教授”が主張する現代の人間に割り当てられた役割とは…

【収録作品】
・死者の挨拶
・判決
・ほんと、男って…
・正義の神
・テロ防止策
・ギプスの中身
・正義の勝利
・愛の手紙
・すばらしい贈り物
・復活
・四旬節
・愛の死
・秘中の秘
・万引き
・強盗の襲撃
・いばら姫効果
・不気味な重要証人
・コールボーイ
・死んだ双子
・目には目を
・講演
・キルケ
・ただ乗り
・世界一短いお化けの話

A・S・ポザマンティエ/I・レーマン_『不思議な数πの伝記』

読書リストに「アルフレッド・S・ポザマンティエ/イングマル・レーマン_不思議な数 π の伝記」を追加しました。

数学のいたるところに顔を出す不思議な π の歴史と生態を探る。
数学者を魅惑しつづけてきた π の魅力つきない世界。
π に惹かれた数学者たちの挑戦

内容(「BOOK」データベースより)

円周率 π = 3.14159 26535 …
まっ、普通は3.14  危うく3にされそうになったようですが…

丸いものというのは私たちの身の回りに非常に多く存在しますし、欠かせないものです。
世の中の丸いもの全てに関わってくる不思議な数 π の歴史と意外な性質を解説しています。

大学入試のために高校までは数学を真面目に勉強しましたが、この本はその頃をちょっと思い出しました。
とはいえ複雑な数式には付いて行けませんね~ 「んっ、なんか見覚えがある?」程度です(笑)

数式もありますが図解でわかりやすく説明をしてあるので、わからないところは読み飛ばしても楽しめました。
多角形の辺を徐々に多くすることによって π を計算する方法なんかはわかりやすいですね~

本書で次の問題が紹介されています。
「地球を完全な球と仮定して、赤道にピンと張ったロープ(長さ40000km)を 1m だけ伸ばして均等に
浮かせたらどの位の隙間が出来るか?」
直感的には受け入れがたい答えには驚きました。
答えは下に↓

巻末には π の値が10万桁28ページにわたって記載されています。
ここでは200桁まで

π=3.
1415926535 8979323846 2643383279 5028841971 6939937510 5820974944 5923078164 0628620899
8628034825 3421170679 8214808651 3282306647 0938446095 5058223172 5359408128 4811174502
8410270193 8521105559 6446229489 5493038196…





↑上の問題の答え
約16cmです。これは球の直径とは関係なく一定です。
地球に巻こうが、バスケットボールに巻こうが16cm
詳しくは本書の233ページに載っています。
気になる方は立ち読みしてください(笑)

*A・トムスン_『緑の少女』

私が好きな本!に「エイミー・トムスン_緑の少女」を追加しました。
1997/5/10 に読了した作品。

アニ、イルト、キルトの3人は森で2頭の奇妙な動物が倒れているのを発見した。1頭はすでに死んでいたが、もう1頭はまだ息があった。瀕死の動物を救うためにキルトは命を落としてしまう。そしてこの動物はアニの
人生を大きく変える事になるのであった。

「ヴァーチャル・ガール」が有名な作者ですが、私はこちらの方が好きです。

ジャンルとしてはエイリアンとのコンタクトものです。人類とエイリアンとの種族を超えた交流が描かれます。
このエイリアンの描写が素晴らしいのです。挿絵が無いので外見は自分でイメージできます。

まずコミュニケーションの方法がユニークです。声を使いません。言葉が通じないうちはそれぞれの視点の
パートが交互に現れますが、言葉が通じるようになってくるとそれが融合されていきます。

途中で衝撃的な生態が明らかになります。エイリアンは総じて人間的ですがここで異質さが強調されます。

技術的には多くの点で人類より遅れていますが、何よりも調和を重んじる文化を持っています。
この部分は人類への警鐘を込めた社会派SFとしての側面を持っているといえます。

キャラクターもなかなか魅力があります。私はキャラクターに思い入れをもつタイプではありませんが、
この作品は別です。アニト、モキ、ユカトネン、それぞれ個性的です。

終盤、不覚にもうるうるしちゃいました。10年前に読んだ時はそんなことはなかったのですが、年をとって
涙もろくなったということでしょうか?(笑)

続編があるのですが、残念ながら翻訳されていないようです (T_T)

「蛇足」
一番上に書いたあらすじですが実はちょっとひねくれてます。気になる方は本書を読みましょう(笑)


D・W・ジョーンズ 『アブダラと空飛ぶ絨毯』

読書リスト(3)に「アブダラと空飛ぶ絨毯  ダイアナ・ウィン・ジョーンズ」を追加しました。

ジブリの映画「ハウルの動く城」の原作『魔法使いハウルと火の悪魔』の姉妹編にあたる作品です。

主人公はアラビアをほうふつとさせる国に暮らす若い絨毯商人「アブダラ」。アブダラはある日怪しげな男から空を飛ぶ魔法の絨毯を手に入れる。アブダラはその絨毯のおかげで美しい姫「夜咲花」と恋に落ちるが、彼女は恐ろしい魔神に連れ去られてしまう。アブダラは彼女の行方を探し北へ向かう。

出だしは姉妹編とは全く違う舞台、登場人物なので「本当に姉妹編?」という感じですが、探索に向かう北には姉妹編の舞台となったインガリー国があり、そこにはソフィーやハウルが暮らしているという設定です。アブダラが夜咲姫を探索する冒険がストーリーの中心で、魔法を始めとしたファンタジーな設定、様々な障害、個性的な仲間(?)など、とても楽しめます。カルシファー、ハウル、ソフィーなどおなじみのキャラクターも大活躍なのですが…。

「魔法使いハウルと火の悪魔」よりもこちらの方がテンポが良く楽しめました♪
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