板倉聖宣編_『磁石と電気の発明発見物語-らしん盤からテレビジョンまで-』

アニメ「タイムトラベル少女~」の原典ということで読んでみました。観測や実験から磁石と電気の正体を探り現在(執筆時点ではテレビ)のような利用方法に導く基礎を作った先人たちの業績を紹介しています。有名なところではフランクリン、ボルタ、モールス、ベル、エジソン、ファラデー、マックスウェル、ヘルツ、などが登場します。子供向けの本なのでそれぞれの内容は決して詳しくはなく関連性もわかりにくいのは仕方のないところですが、その業績を別の資料で追っていけば理解が深まりそうです。
     
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泉麻人_おじさまの法則

10年程前の出版でちょうど著者と同じ年ぐらいになるので共感できる部分も多い感じです。もっとも、バブルを経験してるとか、慶應出のお坊ちゃまだとか、妻子がいるだとか、私との違いもあるので、そういうところはちょっと鼻に付いたりします(笑) 著者の偉いところは少年の心を忘れていない(そして童顔w)にも拘らずちゃんとおじさま化(おっさん化ではなく)しているところです。それに比べると私はまだまだ子供だなぁと思います(^^;) 

伊坂幸太郎_『ガソリン生活』

望月家の愛車「緑デミオ」に突然飛び乗ってきた女は元女優の荒木翠だった。乗っていた望月家の兄弟とささやかな交流を持つが。。。
仙台市に住む望月家を中心に起こる事件をその愛車「緑デミオ」の視点で描きます。

以前読んだ「重力ピエロ」同様、小ネタ満載です。今もフランク・ザッパを聞きながら書いています(笑) ただ、これらの小ネタは軽快でしゃれた語り口で読み物としては楽しいのですが饒舌すぎてちょっと鬱陶しいとも感じました。

望月家の兄弟の弟、小学生の亨君が活躍するのですが、これが生意気で可愛くないのです。世慣れしているはずのフリーライターなどのおとなを手玉に取る位だから同級生に嫌われていじめられても仕方ありません(笑) もっとも私が生意気な小学生を嫌うのは私自身も小学生のころとか結構生意気だったので同類嫌悪だという自覚はあります(笑)

自動車同士は会話もするし、その会話はとても人間臭いのですが、現実通りに運転者の意志には逆らえません。アニメなど登場する擬人化された自動車などのように自発的な行動は出来ないので実質的には無力な存在です。そんな自動車が人間臭い考え方をするのは少々不自然に感じますが、ハードSFではないので気にする点ではないのでしょう。

望月家の周辺で起こる事件は無事解決しますが、その辺は謎解きも唐突だったりしてあまり説得力を感じませんでした。敵役となる人物が何人かいるのですが、単に「悪人」の記号にしかなっていないのも一因のような気がします。

↑なんか全体に否定的な感想になっていますが(^_^;)、主人公(?)の緑デミオ、隣家の愛車ザッパ(カローラ)、望月兄弟(弟は生意気だけど)などのキャラクターは魅力的ですし、読んでいる間はなかなかスリリングで楽しかったです。道で同形式のデミオ(2代目 DY系)を見かけるとちょっと嬉しくなります(笑) 残念ながら緑のやつはまだ見たことがありませんが。

乾ルカ_『プロメテウスの涙』

「乾ルカ_プロメテウスの涙」(A)を読了しました。→読書リスト
札幌、精神科医の涼子は奇妙な動作を伴う発作を起こす少女の対応に苦慮していた。
バージニア中央刑務所、裕美がカウンセリングする囚人S16は全身をガンに侵されながら苦悶の中生き続けている。
一見何の関係もない2つの出来事だが…
心療内科での少女の診察と医療刑務所でのカウンセリングが交互に描写されます。2人の女性医師は大学以来の親友ということでメールで情報交換するうちに驚愕の事実が浮かび上がるという趣向です。関係なさそうな話が並行して進むのに戸惑いながらも興味が湧き起ります。そして、ある一点で2つが繋がったあとの怒涛の展開は正に「読むのを止められない」級です。この読ませる力は今年読んだ本では一番です。良く問題となる囚人の描写のグロさは私はさほど感じませんでした。「首を切り落としたらどうなるんだろう?」「この蛆はどこからやってくるんだろう?」とかの疑問はありますが(笑)

明らかになる超常現象はかなりトンデモなので人によっては受け入れられないかもしれません。私はこういうのは好きなので歓迎ですが(笑) 気になるのはこの超常現象の原因です。一種の超能力が発現したというのがホラーとしての読み方でしょうが、結果的に「誰得?」なので話全体がスッキリしない感じになってしまっています。

細かいところに少し不自然さを感じました。コンビニの年齢ボタンやクリニックのセキュリティーの描写は無意味ですし、2009年出版にしてはコンピュータ絡みの描写が古臭い感じがします(ポラロイドカメラを使う、スキャナーがクリニックに無い、いちいちプリントアウトする、など)。また女同士の友情の描写もとってつけたようで鬱陶しく思いました。

中盤の読ませる展開は素晴らしいです。ただ長編にするには「アイディア一発」的なところがあります。そういう意味では短編集の「夏光」の方が面白く思いました。あとハッピーエンド風の結末にも少々不満です。「リング」のようにもう一発どんでん返しがあればより良かったんですが…

表紙絵はこちら(Amazon.co.jp)

乾ルカ_『夏光』

「乾ルカ_夏光」(A)を読了しました。→読書リスト
太平洋戦争末期、哲彦は疎開してきた漁村で喬史と友達になる。喬史の顔の左半分には生まれつき大きな痣があった。その痣はスナメリの崇りだといわれていたが、実は痣に埋もれた左目こそ…

夏光
人の体の部分がそれぞれのテーマになっている不吉さが漂う6編の短編集です。グロいのがこの作者の特徴ということなので覚悟(期待?)して読み始めましたが、さすがにデビュー作ということでさほどでもありませんでした。程よい後味の悪さ(笑)でなかなか好みの作風です。

・夏光
スナメリの崇り自体は意外と存在感がありませんでした。しかし、その左目の能力と最終的な発揮の仕方が、舞台となる場所、史実、とあいまって非常に効果的です。タイトルがアレの事だとは想像もしていませんでした。

・は
『長谷川は旧友の熊埜から鍋に誘われた。その会は熊埜の退院祝いということだった。熊埜は食べながら入院の原因となった事故の顛末を語りだす。』
実はグロい話なのに妙に食欲が刺激されます。鍋の描写が美味しそうなのは最近少し寒くなってきたのも影響しているのかもしれません(笑) この後に展開される光景は壮絶なものになりそうですがユーモアが漂う(そして不吉な)話です。

他の4作品も面白かったのですがこの2つは後味が悪くて気に入りました。

収録作品
・夏光
・夜鷹の朝
・百焔
・は
・Out of This World
・風、檸檬、冬の終わり

表紙絵はこちら(Amazon.co.jp)

ほぼ日刊イトイ新聞_『金の言いまつがい』

「ほぼ日刊イトイ新聞_金の言いまつがい」(A-)を読了しました。→読書リスト

「煮よう煮豆」「マソリンガンタン」など、愉快な「言いまつがい」をたっぷりご堪能あれ。さあ、いまっさいらせ! ウェブサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』に寄せられたメールから、より面白い「言いまつがい」を厳選して収録。

「MARC」データベースより

私が以前記事にした「言いまつがい」に対して藤中さん、めにいさんが公共の場で読むチャレンジをされたので私も負けじと(笑)続編を通勤電車に持ち込みました。

まず装丁が挑戦的です。斜めになっていたり、角が丸かったり、折れていたり、穴があいていたり、その名の通りキンキラキンだったり、イラストが裸のおじさんだったり、電車内で読むのには勇気が必要です。私はカバーを付けずに堂々と読みましたよ(笑)

帰宅時に読み始めたのですが、一日働いて疲れていた、軽く飲んだ、という悪条件ではあったものの最初の
「わからないことは、そのままにしないで、すぐに、質問すること。いいですかぁ~、聞くは一生の恥!」 質問しづらいです…。
であえなく撃沈、吹き出してしまいました。その後は本で顔を隠しながら頑張ったのですが18ページで挫折してしまいました。翌朝、素面でリベンジしたもののニヤニヤ笑いを抑えることはできず、通勤電車で読むのは断念しました。

軽くアルコールを摂取するなど心の防御壁を下げた状態で一人きりで読めば思い切り笑えます。腹筋の鍛錬にもなるのでそのへんが気になる方にもおススメです(笑) 途中までは「これは!」というやつをメモしていたのですが途中で打率が高くなってきて面倒になったのでやめました。この手の笑いには連鎖反応があるようで一回ツボに入ると連打に襲われます。ひとつひとつは本当にくだらないんですけどね~ ここには書きませんが下ネタ系は特に笑えました。

同時に発行された「銀の言いまつがい」も読むつもりです。今度は最初から部屋で読みます(笑)

表紙絵はこちら(Amazon.co.jp)

伊坂幸太郎_『重力ピエロ』

「伊坂幸太郎_重力ピエロ」を読了しました。→読書リスト
『連続放火にルールがある』弟「春」に指摘され「私」と「父」は謎解きを始める。
放火現場の近くには必ずグラフィティーアートがあるのだ。
放火事件の謎解きに春の出生の経緯や私=「泉水」の仕事でもある遺伝子が絡み物語は進展します。
放火のルールとは?犯人は?その目的は?これらが出だしでの焦点になります。

抄録にはスタイリッシュファミリー小説と銘打たれています。ファミリーという点では泉水、春、父、そして亡き母の家族の関係が大きくとりあげられています。特に春の出生や現在の行動が物語の核となっています。スタイリッシュという点では小ネタ満載の洒落た会話が目を引きます。私はいちいちひっかかってそのたびにネット検索して確認していました。面白いのですが物語への集中力を削ぐ弊害も感じました。

ミステリーとしても面白く読めます。放火犯については「やはり」という感じでしたがその動機にはちょっと意表を衝かれました。というかちょっと発想がおかしいです。ただ、この人物ならこういう発想をしかねないと納得できるものではあります。

結末は妙に爽やかな雰囲気になっていますが読後感は決して良いものではありません。異質な感覚がこの作品を支配しているのは確かです。このアンバランスな感じが味なのでしょう。道徳的には抵抗を感じますが不条理感を楽しむ娯楽小説としては良く出来ていると思います。

会話での小ネタや登場人物の言葉にはなかなか興味深いものがありました。
【小ネタ】
・ネアンデルタール人とクロマニョン人
・画家 岸田劉生
・サックス奏者 ローランド・カーク
・仙台の名物であるカスタード入りの菓子
・フェルマーの定理
・マラリア療法
【登場人物の言葉】
・「気休めっていうのは大切なんだよ」…春
・「俺たち人間は虐殺自体を目的に、敵を攻撃できる珍しい霊長類なんだ」…父
・「大事なのは陳腐でありふれたものなんだよ」…父
・「犬を遊び半分に殺したら死刑ですよ。俺が許しません。犬に非があるわけない」…春

2003年の作品にもかかわらず図書館予約の人気があり少し待たされました。
その原因は映画化(2009年5月23日公開予定)だったようです。
映画のホームページを見てきましたが気になることがいくつかありました。
・設定:原作では闘病中の父親が元気。
・配役:葛城役に渡部篤郎はどう?
・内容:家族愛をテーマにした感動的な映画になっていそう(笑)

泉麻人_『お天気おじさんへの道』

「泉麻人_お天気おじさんへの道」を読了しました。→読書リスト
気象予報コラムニスト誕生!合格率はわずか4.1%。2年近くに及ぶ“お受験”の日々をピュアな気持ちで克明に描きつつ、気象予報士試験や天気の知識も身に付く、お役立ちエッセイ。

「BOOK」データベースより
ギャオの番組「泉麻人 新・ロバスの旅」で泉麻人氏が気象予報士の資格を持っていることを知りました。
この本は合格までの険しい道のりを雑誌連載(イン★ポケット)で実録した奮闘記です。

著者がお天気好きになったのは、少年時代から台風が来たり、大雨が降ったり、雪が降ったりすると興奮したのが原体験となっているようです。小学生のときの日記には雨量や気温の正確な数値がマニアックに記載されたりしています。

天気予報の原理というのはかなり難解で文系の著者はかなり苦労をしたようです。一応理系の私でも頭が痛くなるような流体力学や熱力学の公式が(箔付けに?)登場します。しかし、年季の入った「天気好き」と「雑誌連載のプレッシャー」の後押しで見事に合格を果たします。連載期間は2年と決まっていたようでなんとか連載期間中に合格することが出来たようです。途中で挫折したら格好悪いですからね~(笑)

話題の中心は勉強と受験なのですが、もちろんそれだけではありません。気象庁の食堂の評価や、他の受験生の人間観察、季節の昆虫の観察などなど様々な話題が盛り込まれていてとても楽しめるものになっています。
それらの中では私はアメダスやラジオゾンテなど気象観測の方法の取材に大変興味を覚えました。

気象予報士への道はかなり厳しいようで私も一瞬トライしてみようかと思いましたが無理なようです。
でも天気図が読めると格好いいので(笑)ちょっと気象関係の本を読んでみようかと思っています。

糸井重里 監修_『言いまつがい』

「糸井重里 監修_言いまつがい」を読了しました。→読書リスト

正しい日本語の、あまりにナイスな反面教師。Web新聞『ほぼ日刊イトイ新聞』等掲載をまとめる。
03年刊「オトナ語の謎。」の弟本。本のカドが丸まっている、裁断が斜め、表紙の紙が小さいなどは
「不良品」ではありません。

「MARC」データベースより

糸井重里氏のウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」のコンテンツの一つを単行本化したものです。
『言いまつがい』とは読者が言ってしまった恥ずかしい「言いまちがい」を「言いまつがい」と称し楽しむものです。

内容は
・「オブラート」を「ビブラート」と言いまつがう。
・タクシーを降りるとき運転手さんに「ごちそうさま」と言ってしまった。
などなどありがち(?)なものから「何故こんなまつがいを?」というものまで多種多様です。

Amazonのレビューなどに「電車の中では読まないほうが良い」と書いてあったのですが、私は最初の2,3ページ
で「大丈夫」と思い読み進めました。ひとつひとつは本当にくだらない些細なまつがいなのですが、いくつも読んでいるとツボにはまるものも出て来ます。そして一回ツボにはまると不思議なことに次から次へとツボにはまり電車
内でニヤニヤし時々噴き出す怪しい人物になっていました(笑) 特に酔っ払っているときや疲れているときには
自制が効きません。もし、読まれる場合は電車内など不特定多数の人が集まる場所でトライしてみてください。

表紙絵はこちら
↑形がいびつですがこういう本なのです。本文も微妙に斜めになっていて気持ち悪くなります(笑)

泉麻人_『東京自転車日記』

「泉麻人_東京自転車日記」を読了しました。→読書リスト

川沿いに延びる、気持ちよさそうなサイクリングロードに惹かれて買ったマウンテンバイク。しかし、颯爽と銀輪を駆って風とひとつに…なるわけがなく、買物カゴをくっつけて車輪の向くまま行きあたりばったり。「ヤキイモ屋の基地」を発見したり、あるときはプレミアムモノの蝶を採集したり―ちょっと目を離したすきに姿を変えていく町の一瞬の風景を映した「平成東京風土記」。

裏表紙より

雑誌「シンラ」に連載されたものに「なぎら健壱さんと行くディープな濹東自転車紀行」を追加してあります。
主に作者の自宅の杉並区成田西をベースにして自転車でうろうろした(笑)様子を写真を交えて紹介しています。

作者独特のマニアックな視点は健在でその興味の対象は、ちょっと古い建物、乗り物、昆虫、などなど大変多岐にわたります。普通だったら見逃してしまうような風景の中から面白いものを探しだす技はさすがです。
機動力がありながら非常に融通の利く自転車という乗り物の特性を存分に活かしていると感じました。
ただし、なぎら健壱氏との絡みではさすがの作者もマニアっぷりで負けていましたね~(笑)

電車で目的地まで行ってそこからレンタサイクルで探訪というパターンもあります。そういう場合は大体亀戸や柴又などの下町がターゲットになっています。そんな中で「戦車道路」は町田市の私の実家のすぐ近くです。
子供の頃たまにサイクリングに出かけた場所なので「おぉっ」と思いました。

私も主要交通手段は自転車です。交通費の節約と運動不足の解消が主目的なのですが、今は花粉の飛翔時期なのですっかりほこりを被っています。この本を読んで自転車で出かけたくなりました。花粉の季節が終わったら愛車をバッチリ整備して出動しようと思っています。
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