原田宗典_『どこにもない短篇集』

「原田宗典_どこにもない短篇集」(B+)を読了しました。
朝早くゴミ集積場の近くを通りかかったぼくは奇妙なものを見つける。

固結びの人
ごく普通の生活の中で起こる不思議、不気味なことがテーマのショートショート集です。起こる現象は不条理で原因も結果さえも判然としないようなものが多くなっています。オチがないようなものもあり、読んでいる方が不安になって来たり。。。読者にそういう不安感を抱かせるのが狙いなのかもしれません(笑) 手を変え品を変えいろいろな不思議な現象が出てきて軽く読めるので時間つぶしには良い感じです。もっとも私は続けて読んだので途中でちょっと飽きてしまいましたが(^_^;)

マイベストは上にあらすじを書いた「固結びの人」です。5ページのとっても短い作品ですが何か今の世相を反映しているようで怖くなりました。

収録作品
ただ開いているだけの穴  祖父のメンテナンス  何のアレルギー?  削除
角の悪意  頭痛帽子  認識不足  ×(バツ)  固結びの人  黄色い猫
厄介なファックス  スコールを横切る  ミセスKの鏡台  同窓会の夜
サカグチの引き出し  瓶の仲へ  空白を埋めよ

作者の原田宗典氏ですが、昨年の9月に覚せい剤と大麻所持容疑で逮捕されていたことを知りました(執行猶予付きの有罪判決)。このブログにも専用書庫がある位おなじみ(とは言え2008年以来)の人なのでちょっとビックリしました。
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原田宗典_『あるべき場所』

「原田宗典_あるべき場所」を読了しました。→読書リスト
横断歩道に落ちていたミョウガ、消えたカミソリの刃、失われた指先、かんぬきを掛ける男。
何でもない日常の事物にふと目をとめると、そこから世界は変容し始める。
そんな違和感を描いた表題作「あるべき場所」。
友人がタイから持ち帰ったいわくつきのナイフ。それを手にした者は誰を殺すのか。
人間の心理に潜む恐怖をえぐる「飢えたナイフ」など、奇妙な味わいの5編を収めた短編集。

裏表紙より
原田宗典氏のエッセイは最近お気に入りなのですが、本業の小説をあまり読んだことがないので
「1冊ぐらいは」と思い手に取りました。

5編のうち前半の3編は作者自身が経験を語る体裁のエッセイ風小説です。エッセイのようなおちゃらけた感じはありませんがそこはかとないユーモアを感じさせる調子で綴られます。学生時代のバイトの話や、自身の子供が生まれた時のこと、現在の仕事場の様子などが物語の背景として描かれています。切ない事情を抱えた人と偶然関わったり、街中で不思議な情景に出くわしたります。そして、いつもどおり作者は困惑します(笑)
実話にしては出来すぎているので創作だと思いますが、いかにもありそうな話ではあります。

後半2編はサスペンスタッチのホラーです。
両方とも割合ありふれたテーマ(不倫、呪われたナイフ)ですが読み終わってからゾッとする仕上がりです。

小説もなかなか面白いですね~
エッセイとは一味も二味も違いますが、その独特な雰囲気は共通するものを感じました。

「収録作品」
・空室なし
・北へ帰る
・あるべき場所
・何事もない浜辺
・飢えたナイフ


原田宗典_『東京トホホ本舗』

「原田宗典_東京トホホ本舗」を読了しました。→読書リスト
雨が降っては困惑し、犬が鳴いては困惑し、久米宏の髪型ヘンだわヘンだわといっては困惑し、原稿料が安いといっては困惑し…ともあれ何が何でも困っちゃう筋金入りトホホニスト・ハラダムネノリが積年の困惑状況を大公開。そんじょそこらのトホホとはトホホが違う。本家本元元祖開祖、豊富な品ぞろえを誇る老舗がおくる、玉子おしんこ味噌汁付き超特盛りスーパー脱力エッセイ。

裏表紙より
上にあるとおり著者が苦手なものについて面白おかしく書き記したエッセイ集です。「何が何でも困っちゃう」とあるように実に様々なものに困惑します。「あるある」と思うものと「こんなことで困惑するか?」というものが半々くらいで、著者のトホホ具合を笑えなかったり、笑ったり出来ます。1つのエッセイが3ページくらいと非常に短いので通勤の電車内で、駅のホームで、などなどサクサクと読めます。

著者は私よりは少し世代が上なので第三章ではだるまストーブとか手入れのパチンコだとか、ちょっとわからないものも多かったです。同世代の方なら懐かしいでしょうね。ただ、12段変速や方向指示器がついたドハデ自転車が流行ったのは記憶があります。自転車の画像→http://www.cycle-info.bpaj.or.jp/japanese/history/nenpyo/nenp59.htm
今見るとトホホなものですね~(笑) 私も著者同様シンプルな5段変速の自転車しか買ってもらえませんでした。

このあと著者の短篇小説集を読みました。読了しましたが記事はまた後で。

目次
第一章 東京トホホ本舗 店主前口上
第二章 苦手だからトホホなのか、トホホだから苦手なのか
第三章 昔は随分とトホホだった
第四章 人生日々是トホホ也


原田宗典_『吾輩ハ作者デアル』

読書リストに「原田宗典_吾輩ハ作者デアル」を追加しました。

吾輩ハ作者デアル…。作者であるからして、日々いろんなことを考える。いろんなものを見る。いろんなものを聴く。いろんな場所へ行く。そして、いろんな人を想うのである。家族のこと、喪った友のこと、異国の街で出会った人々のこと―。原田宗典がそんな作者的日常から生み出した、時に笑えて、時に心にしみる大切な文章たちを特別に集めました。文庫オリジナル・エッセイ集です。

裏表紙より

以前読んだ『かんがえる人』は大変楽しめました。このエッセイ集も基本的なスタンスは似ているのですが、タイトルどおり作家の立場からのやや真面目な内容も含んでいます。

『かんがえる人』と共通する「とりとめない事を考察する」の他にも「自身の家族をテーマにしたエッセイ」や「サッカーワールドカップフランス大会(1998)の旅行記」などなどバラエティに富んでいます。

中では〈紙幣には女の大笑いの顔を印刷すべきだ〉という主張には妙に納得しました。
確かに鹿爪らしい男の肖像よりは世の中の景気が良くなるような気がします。

この作者の作品は2つ続けてエッセイを読みました。今度は何か小説を読もうと思います。

目次
Ⅰ 言葉について
Ⅱ 耳よりな話ふたたび
Ⅲ 紐育素描集
Ⅳ それは詩だった。―シ的フランス日記
Ⅴ 私は告白する

関連記事
かんがえる人

原田宗典 『かんがえる人』

読書リスト(4)に「原田宗典  かんがえる人」を追加しました。

何故男性はパンツに弱いのか?惰眠はどうして気持ちいいのか?カッチョよさとは何か?美術展の会場では普通の顔ができないのは何故か?どうして夢はワケのわからない展開をするのか?人は何故ときおり悪趣味なものに惹かれるのか?…謎だ!
真実の人ハラダは、とりとめない疑問を抱きながら“日常の謎”を追う。痛快エッセイ集。

裏表紙より

私が読む本はほとんど小説なのですが、疲れた時など「小説ではちょっと重いなぁ」と思う時があります。
そんな時のために軽~く読めるエッセイを別に数冊ストックしてあります。これはそんな中の1冊です。
まぁ、疲れた時でも活字から離れることが出来ないのはやはり中毒ですね(笑)

このエッセイを書いた時の作者の年齢に私自身が近いので「そう、そう」とか思うことが多く、大変楽しめました。
具体的な事は引かれそうなので書けません (爆)
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