アーサー・C・クラーク 『宇宙のランデヴー2』

読書リスト(3)に「アーサー・C・クラーク&ジェントリー・リー  宇宙のランデヴー2」を追加しました。

西暦2200年、70年前に太陽系を訪れ多くの謎を残したまま去っていったラーマが再びやってきた。
人類は前回の教訓を踏まえて結成された調査チームを送り込んだ。

「宇宙のランデヴー」の続編です。1989年の作品。
前作はクラーク単独の作品でしたが、今作はジェントリー・リーとの共著です。

前作との違いは大きく2つ。

調査チーム内での人間関係が大きくクローズアップされています。アフリカ系フランス人の女性医師を中心に据えて物語が展開するのですが…。残念ながらこの女性医師以外は描写が浅く説明的です。人物を説明するためのアイテムも出てきてしまうし…。また物語の中に人の要素を加えるためとはいえ調査を阻害するような自分勝手な行動をする「悪役」がチーム内に存在するのは少々不自然です。

前作では調査チームに関心を示さなかったラーマが今作では干渉してきます。まぁ、それがラーマの意思で行われたのか、偶然に過ぎないのか、調査チームの行動に対する反応なのか、は明示されないのですが。

以上のような相違点から今作は前作より動きの多い物語になっています。前作では動きが少ない中での少しの動きが緊張感を高めたのですが、今作では動きが多いために「まぁ、どうにか切り抜けるだろう」と、却って緊張感が失われる事になっています。

地味目だった前作の緊張感が好きだったので少々辛口の感想になってしまいました。でも決して面白くないわけではありません。なかなか長い作品ですが続編は間違いなく読みますよ。


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007/ロシアより愛をこめて


ギャオ「007/ロシアより愛をこめて」を鑑賞しました。
公開は2007年3月20日 正午まで
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)抹殺をもくろむ犯罪組織“スペクター”がボンドをおびき出すために罠を仕掛けた。元KGBのクレッブ大佐は、真相を知らない部下タチアナ(ダニエラ・ビアンキ)を利用し、ソ連の暗号解読機と引き替えに亡命を望むように命じる。ボンドはその情報を受けて、イスタンブールに潜入。しかし、そこにはスペクターの殺し屋レッド・クラントが待ち受けていた…。


監督:テレンス・ヤング
原作:イアン・フレミング
脚本:リチャード・メイボーム、ジョアンナ・ハーウッド
主題歌:マット・モンロー
出演:ショーン・コネリー、ダニエラ・ビアンキ、ロバート・ショウ、ペドロ・アルメンダリス、ロッテ・レーニャ 他
1963年 / イギリス

Gyaoの番組紹介文より

007シリーズを観るのは記憶にある限り初めてでした。たぶん、テレビで放映されたものをチラッと見たりしたことはあるとは思うのですが…。

ダニエラ・ビアンキ演ずるボンドガールがとても美しい。私にとってこの映画の魅力の80パーセントは彼女に依存しています。映像は美しく音楽もとても良かったです。特にダンスする女性に文字が投影されるオープニングはかなりドキドキしました。ジェームズ・ボンドの女好きの度合い、胸毛の密生の度合い、お腹のポッコリ度合いは正統派ヒーローとしては少々不思議に感じました。味わいはありますが(笑)。スパイ映画としてのストーリーや、アクションシーンの迫力には少々物足りなさを感じましたが、古い作品なので仕方ないですね。

『ゴールドフィンガー』『死ぬのは奴らだ』『黄金銃を持つ男』も公開中です。時間があったら観てみようと思います。

東京ラブコレクション2


ギャオ「東京ラブコレクション2」を鑑賞しました。
全8話 公開は2007年1月5日 正午まで
若月亜衣(国分佐智子)、緒方さつき(畑野ひろ子)、観音寺真紀(さとう玉緒)は大学時代の友人。
今年30歳になる。

・亜衣はフリーのグルメライター。30歳を過ぎるとムクムク太り出すという若月家の女のジンクスに怯えていた。年上の恋人のプロポーズを心待ちにしているのだが…。

・さつきは元人気グラビアアイドル。最近は若い後輩に仕事を奪われかつての栄光は遥かかなたに消え去っている。

・真紀は名門茶道の家元の令嬢。婿をとるためにお見合いを重ねているのだが理想の男性に出会うことができない。

三十路を迎えた3人の女性をコミカルに描くラブコメディ。
GyaOで配信するドラマはよく知らない俳優が登場し、あまり面白くないものが多いのです(苦笑)。
しかし、これは私も知っているキャストだったので見る気になりました。

面白かった!全編コメディです。間違ってもラブストーリーだと思ってみないように(笑)。
地上波でも放送できるクオリティだと思いますが下ネタもあるので無理かなぁ?

無料のオンデマンド放送としては十分合格点です。

北方謙三 『弔鐘はるかなり』

読書リスト(3)に「北方謙三 弔鐘はるかなり」を追加しました。

俺をハメたのは誰だ?横浜の夜、容疑者を射殺し、刑事の職を追われた梶。あれから4年、事件の謎に迫って凄絶な戦いが始まった…。復讐に命を賭けた男の挽歌。鮮烈なデビュー作。

amazon「出版社/著者からの内容紹介」を引用

日本のハードボイルドを代表する作家 北方謙三氏のデビュー作です。
RAGEさんに紹介していただいたので読んでみました。

一番に主人公の凶暴性が印象的です。暴力団の幹部を監禁して拷問する、暴力団会長宅にダイナマイトを投げ入れるetc.etc. 果てには自分の会社の女子事務員をオフィスで×××…。目的はある程度正当性がある復讐ですが、実際には自ら滅ぶことを欲した行動のように思えます。

屈折した主人公を抱えていますが展開はアグレッシブかつスピーディーで読んでいて飽きることはありません。
プロットは少々複雑ですが破綻なくまとめあげられています。絶望的な最終局面で明らかにされる事実は非常に
皮肉です。

なかなか娯楽性の高い作品でとても楽しめました。
今度は歴史小説の第一弾「武王の門」を読んでみようと思います。

山本文緒 『きっと君は泣く』

読書リスト(3)に「山本文緒 きっと君は泣く」を追加しました。

椿は23歳、職業はコンパニオン。祖母ゆずりの美貌を駆使して好き勝手にやってきた彼女だったが…。

主人公の椿ははっきり言って嫌な女です。自分の欲望に正直に生きることは否定しませんが、他人を否定するような言動が鼻につきます。しかし次々と降りかかる災難(自業自得も多い)に右往左往する姿を見ると憎めなくなるのが不思議です。

『清々しく心洗われる“あなた”の魂の物語』と裏表紙にありますが、私の見たところ椿は決して清々しくは無いのですが…。まぁ、最後の判断は馬鹿だけど可愛いと思いました。


山田風太郎 『江戸忍法帖』

読書リスト(3)に「山田風太郎 江戸忍法帖」を追加しました。

柳沢出羽守は甲賀七忍を呼び寄せて命じた。「4代将軍家綱の落胤・葵悠太郎を抹殺せよ。」
奇想天外な忍術を駆使する忍者に近習の剣客は次々と斃される。悠太郎の命運は!?

甲賀忍法帖に続く山田風太郎の忍法帖の第2弾。1959年の作品。

甲賀忍法帖は忍者同士の忍術合戦でしたが今作では「忍者軍団」対「美青年剣士」という構図です。
悠太郎には心を寄せる娘たちも絡んできて状況は二転三転します。そして、「あの方」も登場。

やはり見所は奇想天外な忍術の数々です。皮膚を鋼鉄の硬さに変え刀を受け付けない「肉鎧」、空中を浮遊する「ながれ星」etc.etc. しかし、今作では甲賀七忍=悪、悠太郎=正義という勧善懲悪のような展開なので忍者たちに対して好感を持てなくなっています。前作では忍者が斃される度に湧起こった哀悼の気持ちは今作では残念ながら…。

栗本薫 『グインサーガ111 タイスの魔剣士』

読書リスト(3)に「栗本薫 グインサーガ111 タイスの魔剣士」を追加しました。

1979年から現在まで発行され続けている超長編小説の正伝111巻。他に外伝が20巻あり、合わせると131巻にもなります。大雑把に言うと、「剣と魔法の世界」に突如現れた豹頭人身の男「グイン」を中心に繰り広げられる戦国絵巻、といったところです。

タンポポさんのところで感想のTB集をやっています。
いろいろな人の感想を読むことが出来ますよ♪

                                              表紙絵はこちら(ヤフーショッピング)
WARNING! 以下、ネタバレを含みます。注意!!
『感想』

今回は全編グインの剣闘士としての闘いでした。腕試しにこんなにも戦わされるとは少々予想外でした。
ストーリーはいつになったら前進するのでしょう?

殺されるわけにもいかないので次々と勝利を重ねるグインですが相手が弱すぎて自然に負けられないというジレンマに陥ってしまうのは皮肉です。スイラン(今ではすっかり身内ですw)は必死に勝てば良いので却って気楽でしょうか(笑)。

ガドスに対するグインの仕打ちはちょっと可哀相な気がします。気に入ったドーカスは無傷で済ませたのに…。
グインが生理的に嫌いという感情をあらわにするのは人間臭くて好感が持てますが(笑)。

タイトルになっている魔剣士との戦いに少々苦戦していますが、この位の相手に負けることはありえません。
こんな状況でどうやってタイ・ソンの手から逃れるかが注目です。またグインとガンダルの対決はあるのかどうかも気がかりです。

個人的にはリギアの戦いぶりが描写されていないのがとても残念。セクシーな格好で試合をする挿絵を期待していたのですが(爆)。

桐野夏生 『錆びる心』

読書リスト(3)に「桐野夏生 錆びる心」を追加しました。

学生時代の友人と久々に痛飲した明は自宅の床で目が覚めた。泊まった友人は逃げるように帰って行き、
愛妻は書置きを残して実家に帰ってしまっていた。・・・ジェイソン

静かな狂気を描き出す短編6を収録

作者の短編を読むのはこれが初めてでした。長編はいずれも面白く読めているので(8冊既読)期待が大きかったのですが、それを裏切ることの無い作品が揃っていました。

一番作者らしいのは表題作の「錆びる心」です。やや重めの心理描写が特徴の桐野ワールドを50ページで楽しめます。「ジェイソン」はユーモラスな作品ですが、少々身につまされました。私も酔っ払って記憶を失ったことが過去に2、3度あるもので(笑)。


「収録作品」
・虫卵の配列
・羊歯の庭
・ジェイソン
・月下の楽園
・ネオン
・錆びる心

M・ルブラン 『怪盗紳士リュパン』

読書リスト(3)に「モーリス・ルブラン 怪盗紳士リュパン」を追加しました。

フランスからアメリカに向かう客船プロヴァンス号に無線が入った。《貴船一等客室ニあるせーぬ・りゅぱんアリ。・・・》乗客たちが動揺するなか盗難事件が発生する。…アルセーヌ・リュパンの逮捕

怪盗紳士リュパンのデビュー作となる短編集。

現在ギャオではルパン三世 1st シリーズが放送されています。アニメは楽しく鑑賞していますが、元祖ルパンを読んでいない事に気がつきました。そこで元祖ルパンのデビュー作を読んでみました。

一般的には「ルパン」と表記されることが多いのですが創元推理文庫では「リュパン」と表記されています。

今回読んだ範囲では意外とルパンⅢ世に近い雰囲気を感じました。人を喰ったような態度、女性には非常に親切なところ、などは血は争えないと思えます。名前だけじゃなく作風もちゃんと投影されているのですね。

リュパンの初登場作「アルセーヌ・リュパンの逮捕」ではちょっとしたトリックが使われています。今では珍しくない手法ですが油断していたのですっかり騙されてしまいました。侮りがたしリュパン(笑)。

●収録作品
「アルセーヌ・リュパンの逮捕」
「獄中のアルセーヌ・リュパン」
「アルセーヌ・リュパンの脱走」
「奇怪な旅行者」
「女王の首飾り」
「ハートの7」
「彷徨する死霊」
「遅かりしシャーロック・ホームズ」

あさのあつこ 『バッテリーⅢ』

読書リスト(3)に「あさのあつこ バッテリーⅢ」を追加しました。

巧の存在が原因で起こった事件で野球部は活動停止になってしまっていた。夏休み明けに処分は解除され監督の戸村の指示でレギュラー対1年生の紅白戦が行われる。白組のバッテリーはもちろん巧と豪だ。

前巻の後半ではどうなることかと思いましたが今回は3巻目にして初めての試合もあり、スポーツ小説っぽい展開になってきました。野球をテーマにした小説ですからいつまでも巧と豪のキャッチボールだけでは読んでいる方も欲求不満になってしまいます(笑)。

今まで野球部の先輩は展西たち嫌な奴しか出てきませんでしたが今回からは、ショートでキャプテン巧守巧打の海音寺、豪に的確なアドバイスを与える野々村、など良い先輩たちも出てきました。これなら先行きそんなに暗くない気がします。

逞しい子供たちに対して大人たちが大人気なく思えます。校長は子供は管理するものだと思っているし(この巻の最後で妙に理解者面するのも胡散臭い)、戸村は巧相手にムキになるし(野球への情熱は好感が持てますが)、小町はミーハーだし(卓球部の顧問だろっ!)…。

野球の描写については少々不満もあります(練習試合の盛り上がりの不足、巧の門脇への4球目への豪、戸村の非難、など)。しかし物語の本質にはあまり影響ないと考えます。

この巻は強豪校との練習試合が始まるところで終わっています。勝ち負けはあまり関係ないとはおもいますが、やはり気になります。すでに4巻の予約を図書館に入れましたが(買えってw)この巻も3ヶ月待たされたのでいつになるやら。


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