*A・トムスン_『緑の少女』

私が好きな本!に「エイミー・トムスン_緑の少女」を追加しました。
1997/5/10 に読了した作品。

アニ、イルト、キルトの3人は森で2頭の奇妙な動物が倒れているのを発見した。1頭はすでに死んでいたが、もう1頭はまだ息があった。瀕死の動物を救うためにキルトは命を落としてしまう。そしてこの動物はアニの
人生を大きく変える事になるのであった。

「ヴァーチャル・ガール」が有名な作者ですが、私はこちらの方が好きです。

ジャンルとしてはエイリアンとのコンタクトものです。人類とエイリアンとの種族を超えた交流が描かれます。
このエイリアンの描写が素晴らしいのです。挿絵が無いので外見は自分でイメージできます。

まずコミュニケーションの方法がユニークです。声を使いません。言葉が通じないうちはそれぞれの視点の
パートが交互に現れますが、言葉が通じるようになってくるとそれが融合されていきます。

途中で衝撃的な生態が明らかになります。エイリアンは総じて人間的ですがここで異質さが強調されます。

技術的には多くの点で人類より遅れていますが、何よりも調和を重んじる文化を持っています。
この部分は人類への警鐘を込めた社会派SFとしての側面を持っているといえます。

キャラクターもなかなか魅力があります。私はキャラクターに思い入れをもつタイプではありませんが、
この作品は別です。アニト、モキ、ユカトネン、それぞれ個性的です。

終盤、不覚にもうるうるしちゃいました。10年前に読んだ時はそんなことはなかったのですが、年をとって
涙もろくなったということでしょうか?(笑)

続編があるのですが、残念ながら翻訳されていないようです (T_T)

「蛇足」
一番上に書いたあらすじですが実はちょっとひねくれてます。気になる方は本書を読みましょう(笑)


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水野良_『ロードス島戦記5 王たちの聖戦』

読書リスト(4)に「水野良_ロードス島戦記5 王たちの聖戦」を追加しました。

火竜山の魔竜シューティングスターを倒したパーンたちは混乱の極みにあるロードス島の南部に向かった。
そこでは モス、ヴァリス、カノン それぞれの王が苦難の道を歩みつつあった。

「ハイランドの竜公子」
今回登場する3人の王の中で一番嫌いなのはレドリックです。ひとえにシーリスを持っていかれたことに対する
嫉妬ですが(笑)_とても好きなキャラだったのに…

巨人とドラゴンの戦いの場面は迫力がありました。こういう怪獣映画のような描写はワクワクします。

「ヴァリスの神官王」
エトが久しぶりに登場しました。久しぶりにパーンたちに会ったときの冷たい対応に「ダークサイドに落ちたか?」
と心配しましたが、演技とわかってガッカリ、否、ホッとしました(笑)

アシュラムが意外と早く再登場しました。付き従うグローダー共々、敵方ながら魅力溢れるキャラクターです。

「カノン王の帰還」
意外なところで重要な人物が登場しました。なにしろ主人公のパーンが仕える事になったのですから。
しかも滅茶強い!

シャーナとカーソンのエピソードはちょっと都合が良すぎるような気がしました。これまで悪の権化のように
描かれていたマーモに突然良識のある人物が登場するのは不自然に感じます。



カシュー王に警戒感を抱くヴァリス、モス。これまでのカシューの様子からすると杞憂に思えます。
しかしカシューも謎の多い人物ですからなんとも言えないかもしれませんね。

パーンの評判が急上昇です。私にはまだまだ危なっかしく思えるのですが…

サクサクとストーリーが進みます。どこぞの超長編小説とはえらい違いです(笑)
あまりにサクサクと進むのでちょっと不安になったりしますが、これが普通ですよね。

関連記事
書庫_「水野良」

大沢在昌_『エンパラ』

読書リスト(4)に「大沢在昌_エンパラ 旬な作家15人の素顔に迫るトーク・バトル」を追加しました。

『新宿鮫』の作家がホストとなってのトーク・バトル「エンタテインメント・パラダイス」。旬な作家・15人をゲストに迎え、話題の一冊、ベストセラーを中心に著作の秘話、作家への道程、プライベートまでを軽妙洒脱、抱腹絶倒、快刀乱麻、作家対作家ならではの「ナマの反応」で語り尽くす。ホンネとホンネのなかから意外な素顔が見えてくる。

裏表紙より

対談が行われたのは95年~96年ですから実際には「大御所の作家が旬だったころのトーク・バトル」です(笑)

私にもなじみの深い作家が大勢登場し、非常に興味深く読みました。ホスト役の大沢在昌氏の進行も良く、対談の様子に人となりや作風が感じられるような気がします。登場した作家の中には何人か私が未だ読んだこと無い人も含まれています。1冊くらいは読んでおかなければ(^_^;)

目次
船戸与一は石持て追われる夢を見る
京極夏彦もまた、妖怪だった
藤田宜永は旦那に憧れている
瀬名秀明は恐竜の交尾が見たい
宮部みゆきはキツネつきである
北村薫は冒険小説作家である
梅原克文はSF原理主義である
綾辻行人は禁欲主義者?
真保裕一はケバさに目覚めた
小池真理子は司会も上手い
白川道は自分に期待している
志水辰夫は不器用である
北方謙三は二十二の時からスターだった
内山安雄は濃い取材をしている
浅田次郎は読者に福音を授けたい

中井拓志_『アリス』

読書リスト(4)に「中井拓志_アリス」を追加しました。

7年前に大学医学部の研究棟で起きた「瞭命館パニック」_17人が死亡、51人が人格荒廃というこの惨劇の原因は「氷室アリス」という一人の少女であった。アリスは彼女のために作られた特別な施設で厳重に監視、隔離されていたが…

平たく言うと「少女の超能力が暴走するパニック小説」です。ただ、この超能力(?)がなかなか斬新です。
PKでもESPでもありません。アリスのサヴァン能力と絡めて徐々に正体が明かされていきます。

脳についての科学知識(らしきもの?)にすっかり煙に巻かれました。煙に巻かれるのって結構好きです(笑)
こういう科学知識も全くデタラメって訳にもいきませんから(本当に正確な必要は無いですがw)「作家は勉強が大変だなぁ」と思いました。

パニック(というか現象)の伝播の描写が気に入っています。壮絶だけど意外と地味。
この地味さに「わびさび」を感じます(笑)

ラストが意外と収束してしまったのが残念でした。もうひと騒動期待していたのですが…

中井拓志氏の作品は以前「レフトハンド」を読みました。これは文字通り「左手」が主役のトンデモ本です。
これも大変面白かったのですが「アリス」は意外と正統派でSFに近い作品でした。

アーサー・C・クラーク_『宇宙のランデヴー4』

読書リスト(4)に「アーサー・C・クラーク&ジェントリー・リー_宇宙のランデヴー4」を追加しました。

独裁者ナカムラの圧政はラーマの人々を苦しめ、ニコルには煽動罪での死刑が執行されようとしていた。
リチャードは必死の救出作戦を決行する。

いよいよ宇宙のランデヴーもシリーズ完結です。とはいえ「宇宙のランデヴー4」だけで文庫本460+457ページ
というボリュームです。

ニコルたちはラーマの別区画にいる知的生命体と本格的な接触をすることになります。このエイリアンはいろいろな点で人類とは根本的に違うのですが特徴的なのはその言語です。 私が好きな本! にリストアップしてある
「緑の少女」(記事はそのうちにw)のものと類似していますが、こういうの好きですねぇ。

風刺的な意味を持たせているのでしょうが地球人の浅はかさが強調されています。悪役は徹底的な悪です。
その非論理的な行動はエイリアンには到底理解できないという評価をされてしまいます。悪役の親分はナカムラという日本人ですが、善良な日本人も出てくるので日本バッシングというわけでもありません。

善人サイドの登場人物も必ずしもいつでも善人ではないというのも面白いところです。様々な軋轢が発生して道を分かつようなドラマもあります。描写が唐突で少々不自然に感じられるのが難点ですが…

終盤は思想的な話しになって行きます。なんか難しいのでざっと読み飛ばしました(笑)

シリーズとして「宇宙のランデヴー」を読み終わりました。
私としては、1作目は文句なしの傑作、2~4はそのスピンオフ作品という印象です。

岩井志麻子_『東京のオカヤマ人』

読書リスト(4)に「岩井志麻子_東京のオカヤマ人」を追加しました。

エッセイと呼ぶにはあまりに怖い物語。ホラー大賞を受賞して上京間もないイワイに、ぶんぶん寄って来るヤバイ人々。「ぼっけえ」「きょうてえ」「やっちもねえ」など岡山弁のニュアンスを存分に盛り込んだ、人気ホラー作家とっておきの14話。ここまで書いたら、もう岡山には帰れんかも。

裏表紙より

エッセイというよりはホラー小説に近い内容でした。どこからどこまでが本当で、どこからが作り話か?
「実は全編創作なのでは?」という気もしないではありません。

作家というと、ある程度はとりすましたイメージがあるのですが、このエッセイ(?)ではそんな雰囲気
は感じられません。逆に「おい、おい、大丈夫?」と思うような記述が並んでいます。

私は見たことが無かったのですが、岩井志麻子氏はテレビにも出ていて結構はっちゃけているそうです。
You Tubeでちょっと見ましたが確かにその通りでした。

栗本薫_『グイン・サーガ114 紅鶴城の幽霊』

読書リスト(4)に「栗本薫_グイン・サーガ114 紅鶴城の幽霊」を追加しました。

1979年から現在まで発行され続けている超長編小説の正伝114巻。他に外伝が20巻あり、合わせると134巻にもなります。大雑把に言うと、「剣と魔法の世界」に突如現れた豹頭人身の男「グイン」を中心に繰り広げられる戦国絵巻、といったところです。

タンポポさんのところで感想のTB集をやっています。
いろいろな人の感想を読むことが出来ますよ♪



すっかり存在を忘れていた(笑)フロリーが主役です。フロリーには処理不能な難題が降りかかって来てハラハラしました。いつになっても純心というか世慣れないというか…_まぁ、そこがフロリーの魅力といえるのですが…
こういう部分にイシュトもマリウスもタリクも惹かれるのでしょう。でも女手ひとつで立派にスーティーを育ててきたにしてはこの世慣れなさは少々不自然な気もしますが…

タリクも苦労が多くて大変です。言い寄ってくるアン・シア・リン姫はあまりにも…ですし(口絵参照)、タイス伯には完全に貫禄負けですし…_どうも大公の器じゃないようですね。一番最初に登場した時(ルーアンでイシュトを見咎める場面?)には切れ者の雰囲気もあったのですが…_でもこういう情けないキャラクターは割りと好きです。却って感情移入できたりして(笑)_他にはレムスとかw

本筋ではマーロールが味方というのはかなり心強いです。フロリーとスーティーさえ紅鶴城を脱出できればなんとでもなりそうです。「面倒くさい女だ」などと言わずに面倒見てあげてください(笑)

大列車強盗


ギャオ「大列車強盗」 を鑑賞しました。
公開は2007年6月14日 正午まで
1855年、ロシアと交戦中の英軍に供給される金塊は列車で輸送されていた。その金塊を狙う盗みのプロ、ピアース(S・コネリー)は、金塊を運ぶ金庫に付けられた鍵のありかを聞き出すために高級メンズ・クラブに潜入。バラバラに4つの鍵が保管されている事を知り、スリが上手なエイガー(D・サザーランド)を仲間に引き入れるが…。 

監督・原作・脚本:マイケル・クライトン/音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:ショーン・コネリー、ドナルド・サザーランド、レスリー=アン・ダウン 他
1978年 / アメリカ

(c)1978 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC. All Rights Reserved.

ギャオの紹介文より

以前 原作 を読んだので見てみました。

原作者のマイケル・クライトンが監督・脚本を務めているので原作の内容、雰囲気を非常に良く保っています。
もっとも、映画という時間の制約からストーリーに若干の端折りがあり「原作読まないで見たらわかるかな?」
という部分は無きにしもありませんでした。こればかりは仕方ないですね。

「駅事務所への侵入」「列車の屋根にへばりつく」などのシーンは緊迫感があり、映画ならではと思いました。
強盗の下準備の舞台になる19世紀末のロンドンの風景はお洒落な部分と雑然とした部分が原作同様ちゃんと
表現されていて感心しました。

ショーン・コネリー、ドナルド・サザーランドというキャストによって原作ではやや希薄だった人物像に厚みも
出来ていました。

重松清_『ビタミンF』

読書リスト(4)に「重松清_ビタミンF」を追加しました。

38歳、いつの間にか「昔」や「若い頃」といった言葉に抵抗感がなくなった。40歳、中学一年生の息子としっくりいかない。妻の入院中、どう過ごせばいいのやら。36歳、「離婚してもいいけど」、妻が最近そう呟いた…。
一時の輝きを失い、人生の“中途半端”な時期に差し掛かった人たちに贈るエール。「また、がんばってみるか――」、心の内で、こっそり呟きたくなる短編七編。直木賞受賞作。

裏表紙より

“お父さん”視点で家族の物語を切なく描く短編集です。私自身は父親になったことが無いのですが、
父親たちの心情が手に取るように伝わってきました。気に入ったのは次の2編です。

「セッちゃん」
優等生の娘が「セッちゃん」という転校生の話をし始めたのは2学期になってすぐのころだった。
セッちゃんはクラスのみんなから嫌われているらしい…

「母帰る」
拓己は37歳、東京に出て18年、2人の娘に恵まれている。一方、拓己の父は故郷の町で一人暮らしをしていた。
母は10年前に父を捨てて出て行ったのであった。その父が言い出したこととは…

収録作品
・ゲンコツ
・はずれくじ
・パンドラ
・セッちゃん
・なぎさホテルにて
・かさぶたまぶた
・母帰る

水島新司_『野球狂の詩 3~13』

読書リスト(4)に「水島新司_野球狂の詩 3~13」を追加しました。

現役最高齢のプロ野球選手・岩田鉄五郎を中心とする「東京メッツ」の面々の活躍を描く。
8巻途中から最終13巻は女性プロ野球投手「水原勇気」編。

1、2巻 を読んでから図書館にいくたびに1冊ずつ読んできたのがやっと読み終わりました。

なんだかんだいっても文庫で5巻以上登場し続けた水原勇気編が印象に残ります。水原勇気といえば「ドリームボール」ですが、それ以前のプロ入りの障害を乗り越える過程の方が読み応えがありました。以前見た アニメ は原作にほぼ忠実でした。

他の作品では「富樫平八郎」を主人公とする「10番3部作」、「火浦健」を主人公とする「北の狼・南の虎」あたりが良かったです。

表紙絵はこちら(講談社)
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