『中島らもの明るい悩み相談室』

「中島らもの明るい悩み相談室」を読了しました。→読書リスト

「葬式で、つい笑ってしまう私」「飼い犬のごはんをのぞく隣人」「他人の前世が気になる」「会議で『ポンポコリン』と叫ぶ夫の将来は」―。世の中のありとあらゆる悩みに救世主が現れた。鬼才・中島らもが明るく答える、朝日新聞のスーパーヒット連載。選りすぐりの珍問を集めた、待望のシリーズ第1弾。

「ガダラの豚」の記事に「面白いですよ♪」というコメントをいただいたので読んでみました。

あとがきに「ふざけるなっ!という投書があったけどふざけているんだからしようがない」と書いてあるとおり100%ふざけています。回答だけではなく相談もふざけています。相談も作者が考えた「やらせ」かもと思いましたが、
あとがきでそれは明確に否定されています。相談者も「どれだけ面白い相談を思いつくか」苦心したのでしょうね。
まさか真剣に相談する人がいるとは思えません(笑)

乗りとしては深夜ラジオの投稿コーナーって感じでしょうか?これを新聞紙上でやってしまうとは「朝日もなかなかやるな!」と思いました。できればリアルタイムで読みたかったものです。

作者本人のほか、内田春菊、根本敬、ひさうちみちお、みうらじゅん、によるイラストも結構面白いです。
本文の内容と微妙にずれているのも狙いなのでしょうか?

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スティーヴン・キング_『第四解剖室』

「スティーヴン・キング_第四解剖室」を読了しました。→読書リスト

私はまだ死んでいない、死んでいないはずだ。ゴルフをしていて倒れた、ただそれだけだ。それだけなのに。だが、目の前にある解剖用の大鋏は腹へと迫ってくる…切り刻まれる恐怖を描いた標題作のほか、ホラーからサスペンス、ファンタジー、O・ヘンリ賞を受賞した文芸作品まで、幅広いジャンルにわたって天才ぶりを発揮してきた巨人キングの十年を総決算する全米百万部の傑作短篇集。

裏表紙より

ダーク・タワーシリーズの外伝「エルーリアの修道女」がこの短編集に収録されているとダーク・タワーⅣの解説に書いてあったので読んでみることにしました。

・「第四解剖室」
生きながら解剖されそうになる男の恐怖。
・「黒いスーツの男」
釣りに行った少年は川辺で黒いスーツの男に出会う。
・「愛するものはぜんぶさらいとられる」
自殺を決意したセールスマンが最後の宿のモーテルにチェックインする。
・「ジャック・ハミルトンの死」
名高いギャング「ジョン・デリンジャー」の仲間のジャックは逃走中に被弾してしまう。
・「死の部屋にて」
反政府運動に関わっている新聞記者のフレッチャーは防音完備の尋問室に連れ込まれた。
・「エルーリアの修道女―“暗黒の塔”外伝」
黒衣の魔術師を追うローランドは無人の町エルーリアでスローミュータントに襲われる。

短編ではアイデアの切れ味が作品の良し悪しを左右することが多いと思います。
この短編集はその点から見ると傑作というほどの作品は含まれていません。

しかし、それを補って余りあるのが独特の描写力です。綿密な描写の積み重ねにより登場人物の恐怖感、焦燥感などがあぶり出されます。小道具として使われるアメリカ文化も生き生きと目に浮かびます。描写に時間をかけてしまうので物語のうねりを作るには短編では物足りないというのが正直な感想です。そんな中ではダイナミックな展開の「死の部屋にて」は楽しめました。

やはりメインは「エルーリアの修道女」です。時期的には本編が始まる前で、中間世界が変転した様を具体的に描いたホラー色の濃い悲しい物語です。作者は「ダーク・タワー本編を読んでいなくても楽しめる」と言っていますが、ローランドのキャラクターが全面に押し出されているのでそれはちょっと無理なような気がします。少しですがスーザン、カスバート、アランのことも語られます。これは120ページの中編なのでダーク・タワーの世界にひととき浸ることが出来ました。

しげの秀一_『頭文字D 36』

「しげの秀一_頭文字D 36」を読了しました。→読書リスト

36巻では

・神奈川エリア第2ラウンド開始
ダウンヒル、拓海の相手はかつて戦った小柏カイの駆るMR-S。
いまやレーシングドライバーとなりサーキットでの活動を主とするカイとのバトルは中盤まで拮抗する。
一方、かつてライバルだった2人の父親は秋名湖畔で子供自慢合戦を展開する(笑)

バトル自体はここまでは非常に静かです。拓海の峠の職人たる荒技はいつ飛び出すのでしょう?
もしくはカイが雪辱を果たすのでしょうか?
でも、それよりも2人の父親の舌戦の行方の方が興味深いです。親ばか丸出し(笑)

・「頭文字D」の記事
7~9 10,11 12,13 14~16 17~19 20~22 23~25 26,27 28~30 31~35

表紙絵はこちら(ヤフーショッピング)

SFマガジン 2006-6

ヤング・アダルト・ノベル特集

近年、《ハリー・ポッター》ブームから生まれた新しい流れとして、欧米の若手SF/ファンタジイ作家によるYA小説が脚光を浴びている。年間傑作選も編まれるなど、数多く発表されているYA小説から、大人の読者にも楽しめる作品をセレクトしてお届けする。
監修:小川隆
[特集内容]
○「サンバード」 ニール・ゲイマン
○「魔女の自転車」 ティム・プラット
○「少年が死体で見つかって」 クリストファー・バルザック
○特集評論 小川隆
○YAノベル・ブックガイド 三村美衣ほか

【読切】
「ザ・ホルトラク」 ケリー・リンク

【連載】
「イリュミナシオン 君よ、非情の河を下れ 第6回」 山田正紀
「小角(おづぬ)の城 第5回」 夢枕獏
「罪火大戦ジャン・ゴーレ 第17回」 田中啓文

【浅倉久志セレクション】
「ダ・ヴィンチさん」 キット・リード

表紙イラスト:羽住都

ハヤカワ・オンライン→http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/720606.html

SFマガジン 2006-6をパラ読みしました。
連載小説《小角の城》夢枕獏 第5話の掲載号です。

【読みきり小説】
ヤングアダルト向け小説は読みやすいのですがSFというよりはファンタジーの傾向があります。どちらかというともう少しSFっぽい作品の方が好みです。ただ、あまりハードだとついていけないので私のストライクゾーンは結構狭いのかもしれません(^_^;)
今号では「魔女の自転車」はまあまあ楽しめました。

【連載小説】
「小角の城」第5話
真田大介(幸村の息子、7歳)の枕元に暗入道という妖が訪問します。真田家と妖はつながりがあるようです。

【そのほかの記事】
記事で紹介された本で気になったものを以下にメモしておきます。
・「脳髄工場」/小林泰三…グロテスクな作風が特徴の作者のSF短篇集
・「終末のフール」/伊坂幸太郎…地球滅亡をテーマにしたSF
・「トーテム」/デイヴィッド・マレル…キングの「呪われた町」のフォロワーでも最良の一本とのこと
・「眼の誕生」/アンドリュー・パーカー…動物進化において眼が果たした役割を解説するノンフィクション


2008/5/2追記
以前読んだ2006-8を再度借りて「小角の城」第6話を読みました。
真田幸村が猿飛佐助に謎の幻術師「果心居士」の暗躍を危惧していることを語ります。
真田vs.果心居士の対決という図式で物語は進むようです。

栗本薫_『グイン・サーガ120 旅立つマリニア』

「栗本薫_グイン・サーガ120 旅立つマリニア」を読了しました。→読書リスト

1979年から現在まで発行され続けている超長編小説の正伝。
大雑把に言うと
「剣と魔法の世界」に突如現れた豹頭人身の男「グイン」を中心に繰り広げられる戦国絵巻
といったところです。


書庫_「栗本薫」
WARNING! 以下ネタバレを含みます。注意!!
マリニアことフロリーが隠された能力を発揮しました。その力とは「極上の癒し」です。これまでのアムネリス、イシュトバーン、タリクに加えて今回はリンダとマリウスに向けられました。あれだけ気丈なリンダが心を開き、あれだけ強情なマリウスが考え直すのだから大したものです。問題はその能力を自分のために活かすことができないことでしょうか。これで狡さが備わっていれば中原を裏から動かす存在にだってなれたのに(笑) まぁ、無私無欲という性格から生まれるものなので両立はしないのでしょうね。ヴァレリウスも嫌っていないでフロリーに愚痴を聞いてもらったら激務の疲れも和らぐのではないでしょうか?

フロリー、ヨナなど主要登場人物に信者がいるにもかかわらずつかみどころがなかったミロク教にスポットが当たってきました。注目は《偉大な導き手》の正体です。新キャラクター登場かもしれませんが、「ミロク教をまったくかえてしまう」というのですから、イシュトバーンという可能性もありますね~ イシュトバーンのまわりにはミロク教がらみの伏線が多いですし…

ところで118巻末のリンダとフロリーの対決はどうなっちゃったのでしょう?リンダも「これまで話す機会がなかった」って言っているし… リンダもフロリーも古代機械で記憶を消失させられたのでしょうか???

水野良_『ハイエルフの森 ディードリット物語』

「水野良_ハイエルフの森 ディードリット物語」を読了しました。→読書リスト

“帰らずの森”―そこはエルフたちにとって森の精霊王に守護された美しい故郷。だが人間にとっては、足を踏み入れたら最後、二度と戻ることのできないロードス最大の魔境であった…。ここ帰らずの森を舞台に、若きディードリットの旅立ちを描いた「帰らずの森の妖精」をはじめ、パーンら人間と、ディード、エスタスらエルフの交流を綴った「妖精界からの旅人」他、超人気シリーズ「ロードス島戦記」の知られざる物語を一挙公開!!

裏表紙より

ロードス島戦記の外伝、次の4編からなる短編集です。各話は本編とリンクしています。

・「妖精界からの旅人」=2巻と3巻の間
・「開かれた森」=5巻と6巻の間
・「復讐の霧」=6巻の直前・直後
・「帰らずの森の妖精」=本編が始まる前

後半ディードリットやパーンの出番が減ってしまっていた本編を埋め合わせるような内容です。
本編ではあまり触れられなかった「帰らずの森」に暮らすハイエルフたちにスポットが当てられます。
またディードリットが人間界に興味を持った理由が示されたり、レオナー王の下でのパーンたちの活動が描写されたりしています。

スポットが当たったハイエルフですが、ハーフエルフを差別したり、頑迷だったり、割と人間臭い部分があります。
無限の命を持つ故に争いごとは時間が解決するという理念が彼らを平和を望む種族たらしめているようです。
もっと高貴な存在だと思っていたので少し意外でした。

ディードとパーンはなかなか良いカップルですが、ハイエルフのディードは永遠に歳をとりませんがパーンは人なので老いていきます。物語が進むとヨボヨボになったパーンを相変わらず少女の外見のディードが支えて歩く、
なんてことになるのでしょうかね(笑)

関連記事
書庫_「水野良」

東野圭吾_『容疑者Xの献身』

「東野圭吾_容疑者Xの献身」を読了しました。→読書リスト

「靖子」は離婚した元夫をはずみで絞め殺してしまう。自分だけならともかく娘の「美里」を共犯者にするわけにはいかない。そこに隣に住む数学教師「石神」が「自首しないで済む方法がある」と協力を申し出る。
やがて死体は別の場所で発見され…

どうしても親子を守ろうとする石神とそれを突き崩す探偵ガリレオこと「湯川」の対決というのが基本的な物語の流れです。それ以外にも警察の追及に親子がさらされたり、ダンディな(笑)「工藤」の存在が靖子と石神の関係に亀裂を生じさせたり、石神の言動にも怪しい雲行きが見られるようになったり、なかなかハラハラさせる展開です。

そんな読者のハラハラをひっくり返すトリックはなかなか驚愕でした。
現場が違うのは明示されていましたが、××が違う、△△さえも違うとは~!!

本格推理といわれる小説はトリックに不自然さを感じてしまって納得いかないことが多いのですが、この作品はそんな風には思いませんでした。最終的にいろいろな不自然に思われた部分が説明されていく様は見事です。
石神がやったことは極めて非道ではありますが…

強いてあげると石神のトリックが急遽考えたにしてはあまりにも見事であること、それを解く湯川の推理もあまりにも見事なことが不自然といえば不自然です。その点は2人とも天才だということで納得しておきましょう。
湯川がトリックを見破る過程がもう少しわかりやすく描写されていると尚良いのですが。

ただし事実の隠蔽を図る石神の行動には疑問が残ります。本当に親子の幸せを願うのなら自首を勧めるのが
「合理的」です。発覚を免れたとしても殺人という秘密を抱えて人生を過ごすのはあまりにも過酷ですから…
もっともそれじゃミステリーになりませんが(笑)

TVドラマのキャストで今秋映画が公開されるようです。私はドラマを見ていませんが靖子役を松雪泰子が演じるというのは合っている様な気がします。ウィキペディアでキャストを見ましたが原作にない役名もあります。
映画用にアレンジされた脚本になっているようです。

〈既読の東野圭吾の作品〉
--鳥人計画
2751998/11/16どちらかが彼女を殺した
3631999/9/26天空の蜂
3731999/10/28探偵ガリレオ
3831999/11/26怪笑小説
4082000/2/23秘密
4492000/9/16白夜行
4822001/1/21名探偵の掟
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