水野良_『黒衣の騎士』

「水野良_黒衣の騎士」を読了しました。→読書リスト
ロードス統一を唱えたマーモ暗黒皇帝ベルド。その覇業のために、生涯を捧げた一人の男がいた。
その名はアシュラム。人々は彼を黒衣の騎士と呼び、畏怖した ―。
英雄戦争終結後、亡きベルドの遺志を継ぎ、最後まで自由騎士パーンの好敵手であり続けた男の哀しき過去。運命を変えたベルドとの邂逅。そして、美しきダークエルフ、ピロテースと共に新天地を目指す苦難の旅。いま、ここに世界の架け橋となる物語の幕が開く。

「BOOK」データベースより
「ハイエルフの森」に続くロードス島戦記の外伝、次の5編からなる短編集です。

・「船出」:ロードス島戦記本編後、マーモからの脱出。
・「暗黒の覇者」:本編1巻の英雄戦争の10年前、若きアシュラムがベルドと出会う。
・「海魔」:本編後、マーモから脱出したアシュラムたちを襲う怪異。
・「永遠のはじまり」:英雄戦争の5年後、失脚していたアシュラムが復権する。ピロテースとの出会いも。
・「上陸」:本編後、ついに新天地に到着する。

ハイエルフの森は主人公のパートナーが主役でしたが、こちらはライバルが主役です。
上記のように本編後の話と過去の話が交互に並べられアシュラムの出自やその後が描かれます。
妙に爽やかな正義の人であるパーンより翳のあるアシュラムの方が遥かに魅力的です。
やはり、人気があるようで別シリーズ「クリスタニア」では主役に抜擢されています。

ディードリットと対応する形でダークエルフのピロテースが登場します。
こちらもクールでなかなかお似合いですが、やはり人とエルフの寿命の違いという問題は残りますね(笑)

主人公がスパークに交代してしまってちょっと魅力が薄くなった感じがする新ロードス島戦記ではなく、
次はクリスタニアを読もうと思います。

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ニュートン 2007-10 大地震

【NEWTON SPECIAL】
M9─超巨大地震
日本の西半分が震源域に!?
協力 木村 学/佐竹健治/長谷川 昭/深尾良夫/古本宗充/堀 高峰/吉澤和範
地球全体でも100年間に数回。
しかしひとたび発生すれば,
阪神・淡路大震災の1000倍のエネルギーで襲い来る。
そんな「地震の怪物」が日本でも発生の可能性!

・ふたたび中越をゆるがした活断層の脅威
「不意打ち」の地震は予知できるのか?
原子力発電所の安全はどう確保すべきか? 
協力 島崎邦彦/濱田政則

・ハッブル望遠鏡で見る宇宙の素顔
銀河や天体の微細な姿をとらえた最新画像
協力 田村元秀 画像 NASA/STScl

・「バイオ燃料」とは何か?
つくり方からガソリンとの比較まで,
今,注目される新燃料を徹底レポート
協力 大聖泰弘/張 其武/齋藤文良

・地球温暖化Q&A
読者の疑問に答えます!
協力 西岡秀三

・3Dでよみがえる砂漠都市の地下墓
パルミラに残された,商人たちの墓
協力 西藤清秀/ライカジオシステムズ株式会社/株式会社アコード

・楽園の妖精─シロアジサシ 
セイシェルの孤島に生きる鳥
写真・文 浅尾省五

・学問の歩きオロジー
日本最初の望遠鏡(1)─はじめて望遠鏡をのぞいた日本人は?
水谷 仁

・GEOGRAPHIC ─竹内 均
ノーチラス
北極海横断に成功した原子力潜水艦
編集部(故・竹内 均編集長遺稿)
科学雑誌「Newton」バックナンバー → http://www.newtonpress.co.jp/science/newton/index2.html

ニュートン2007-10をパラ読みしました。

特集は将来日本を襲うかもしれない巨大地震です。
その発生場所として想定されるのは伊豆半島東から四国沖に続く「南海トラフ」です。東海地震、東南海地震、
南海地震の震源域です。これらの地震は過去の記録を紐解くと個別に起きたり連動して起きたりしています。
そして3つが連動して起きたときに巨大地震が起こるというものです。
広大な震源域を持つ巨大地震は被害範囲も広大になるため救援活動が非常に困難になります。
地震予知はまだできないので、私たちに出来るのは日頃から備えをすることぐらいのようです。

他には「原子力潜水艦 ノーチラス」の記事がプチ軍事ヲタ(笑)の私には興味深く読めました。

團伊玖磨_『さわやかパイプのけむり』

「團伊玖磨_さわやかパイプのけむり」を読了しました。→読書リスト
作曲家・團伊玖磨が「アサヒグラフ」に連載したエッセイ。
1964年から2000年までの36年間の長期にわたって連載。
身近な出来事から旅行・社会問題など多岐にわたって執筆。團伊玖磨の見識の深さが感じられ、多くのファンを獲得した。
しかし、「アサヒグラフ」の部数減少により、2000年の廃刊とともに終了。
團伊玖磨はすでにこの世にいないが、今も文庫本など愛読されてる人も少なくない。

はてなキーワード より引用
この「さわやかパイプのけむり」は23冊目で、1993/10/8~1995/3/17に掲載されたものです。
著者の團伊玖磨氏(1924-2001)は、日本を代表するクラシック音楽の作曲家で私も名前だけは知っていました。

雑誌に連載されたエッセイなので著者が日々感じたことが綴られていますが、全体的に毒舌の効いた社会批判が目立つものになっています。最初のうちは頑固な年寄りの説教臭い話かと思いましたが読み慣れてくると卓見とユーモアを含むなかなか楽しい読み物です。世間の流行には厳しい批判をする一方自分の趣味(美食、パイプや葉巻)への批判には激しく抵抗したり、孫の飛鳥ちゃんの事となるとすっかりジジ馬鹿ぶりを露呈したり、人間らしくて好感が持てる面も多くあります。

著者の音楽の仕事といってもピンと来ませんでしたがあの童謡の「ぞうさん」の作曲者だとの事です。
他にもオペラや交響曲など多くの作品を残しているようなのでCDを探してみようと思います。
今度は若いときに書いたもの(例えば私の生年のものとか)を読んでみるつもりです。

F・ポール・ウィルスン_『ザ・キープ』

「F・ポール・ウィルスン_ザ・キープ」を読了しました。→読書リスト
ソ連への侵攻作戦(バルバロッサ作戦)を控えた1941年4月。
「ヴォーマン大尉」率いるドイツ国防軍の小部隊はルーマニアのトランシルヴェニアにある城塞を占拠する。
壁面に奇妙な十字架が多数埋め込まれ、村の住民によって手入れが行き届いた不思議な城である。
その晩、欲にかられた一人の二等兵によって何者かが解き放され惨劇が幕を開ける。

前に読んだ2作品とも非常に面白かったのですし、藤中さんの一押しなので満を持して読み始めました。
藤中さんは「ただし、上巻の最初の百数ページを我慢して読めば、ですが。」とおっしゃっていましたが、
プチ軍事ヲタ(笑)の私には導入部もとても楽しく読めました。

【主要登場人物】
・「ヴォーマン大尉」率いるドイツ国防軍
・救援に来た「ケンプファーSS少佐」率いるナチス親衛隊
・調査を強要された歴史学者「クーザ」とその娘「マグダ」
・はるばるポルトガルから城塞を目指す赤毛の男「グレン」
・解き放たれた何者か=吸血鬼?「モラサール」

これらの登場人物の意図が絡み合い物語が展開します。まぁ、上の2つはやられ役ですが(笑)

ヴォーマンとケンプファーの対立の様子が楽しめました。ドイツ国防軍とナチス親衛隊を描くときのステレオタイプではありますが、良き夫であり良き父であるヴォーマン、意外と臆病者であるケンプファー、脇役でありながらなかなか良い味を出しています。この小説の主人公はマグダとグレンなのでしょうが私はヴォーマンに妙に共感しました。ケンプファーに共感したらちょっとヤバいですが、ヴォーマンなら許容範囲でしょう。ヴォーマンがついに死んでしまう場面はショックでした。

モラサールはクーザの前に古典的な吸血鬼として登場します。しかし、鏡には映らないものの、ニンニクや銀はまったく意に介さないなど伝承とは違う面もあります。ここに潜んでいたクーザにつけこむ策略がなかなか見事でした。死体をゾンビとして使うというおぞましい技も披露してくれます。

グレンとモラサールの正体、そして最後の対決がこの小説のクライマックスです。ヒロインのマグダがそれに一役買うことは言うまでもありません。このあたりはなかなか大風呂敷を拡げた展開で「おおっ」と言う感じです。しかし、決して抽象的ではなくわかりやすくなっている点に好感が持てます。ただ、エピローグが勧善懲悪的でディーン・クーンツ風なのが少々物足りない気もします。エピローグなしの方が私の好みかも。

「マンハッタンの戦慄」同様、終盤は物凄い展開で一気に読んでしまいました。
ホラーが好きな方にはオススメの超面白本です。

Firefox


先日IE7を導入しましたが、思ったよりスムーズにブラウザの変更に慣れることが出来たので調子に乗って
「使いやすい」と評判のFirefoxを導入してみました。

3日ほど経ちましたが、十分使えます。



ブラウザの動作はIE7よりも速いようです。たくさんのタブを同時に開いてもサクサク動きます。

タブ表示の使い勝手はIE7とほぼ同じです。ただし、ページ内のリンクをクリックすると同じウィンドウで
開くのでこちらの方が便利です。IE7だと新しいウィンドウでしか開けない場合があるのです。
また「履歴」はFirefox、「お気に入り」はIEの方が使いやすい、と一長一短もあります。

デザインは変更できるようですが、今のところデフォルトで使っています。
デフォルトの状態でも「更新」「ホーム」のボタンは大きく、位置もまとまっていて使いやすく感じます。

一部のウェブページにはIEの使用を前提にしているものがあります。
私がよく見るページでは「パソコンTVのギャオ」「Yahoo!動画ニュース」がそれにあたります。
アドオンのIE Tabを使えば見ることが出来るのですが、レイアウトが少々崩れてしまいます。



レイアウトが崩れる点以外は特に問題はありません。動作の速さは魅力でIE7には戻れないかもしれません。
IE7と併用することも可能なので必要に応じて使い分けることも出来そうです。
インストールも意外なほど短時間で済みました。IEに不満な方は試してみる価値はあると思いますよ。

そのうちOperaやChromeにも挑戦してみようと思います。



規定のブラウザの変更方法を忘れないようにここにメモしておきます。
【IE7】 ツール → インターネットオプション → プログラム → 規定のwebブラウザ → 規定とする
【Firefox】 ツール → オプション → 一般 → 規定のブラウザ → 今すぐ確認 → はい



2008/9/13追記
アドオンの「All-in-One Sidebar」をインストールしたら「お気に入り」は使いやすくなりました。

上橋菜穂子_『精霊の守り人』

「上橋菜穂子_精霊の守り人」を読了しました。→読書リスト

女用心棒「短槍使いのバルサ」は、川に流された新ヨゴ皇国の第二皇子「チャグム」を救う。
第二皇子の母「ニノ妃」の館で歓待を受けたバルサはその夜、当のニノ妃本人とチャグムの訪問を受ける。
そして意外な事実を告げられ過酷な依頼を受ける。

先日読んで面白かった「狐笛のかなた」と同じ作者で、皆さんの評判も良い作品なので楽しみにしていました。
他にも読みたい本が色々あるので意外と読めなくて思い立ってから半年以上経ってしまいました(^_^;)
私は単行本を読んだのですが児童書なので、字がでかい、ひらがなが多い、のは少々読みにくく感じました。
でも独特な味のあるイラストは素敵です。アニメも第一話を見ましたがこちらのイラストの方が好きですね~
卵食い「ラルンガ」の外観はグロテスクで結構好きです(笑) その造形はシュールでウルトラ怪獣のバルンガ
やブルトンを彷彿とさせます。

ストーリーはあまり複雑ではないのですが、「精霊」をめぐる謎や、帝の追手「狩人」との駆け引きなど、色々な要素が含まれています。バルサvs狩人、最後の決戦などアクションシーンもなかなかの迫力で、この手の期待はあまりしていなかっただけにちょっと意外でした。ただ、「聖導師」も反省しているように帝側の初期の対応はあまりにもお粗末でした。事が起こる前に秘文を調べて国を挙げた対応をすることも十分出来た気がします。

「本当の悪人が登場しない。」のはやはり子供向けだと感じました。狩人の中にバルサにやられたことを根に持つやつがいたりすると面白いと思います。チャグムも思ったより良い子でした。もっと高慢ちきな嫌な奴が改心するという図式を想像していました。何不自由なく育ってきた割に順応性があり、素直さを持っています。精霊が卵を託した理由もこの辺にあるのでしょう。バルサの事を想う「タンダ」はともかく、やり手婆風の「トロガイ」も口が悪い割には結構良い人で、味のある個性的なキャラクターです。そんな中で一番暗い影を背負っているのは主人公のバルサのようです。タンダに告白した「戦うことがすきなんだ」というのが引っ掛かります。

この世界の自然の仕組みも興味深いものがあります。卵を食べられてしまっても精霊は子孫を残せるのか?
ラルンガは卵を食べ損なっても大丈夫なのか?などなど。この物語の中では(人が異常に発展してしまった現実世界と異なり)弱肉強食の原理の上にバランスが保たれているようですから、今回は精霊、人の勝ちだったということなのでしょう。毎回人が勝ったらラルンガは滅びてしまいますし… ラルンガもこの世界を構成する以上役割を持っているはずです。そういった意味ではラルンガへの対応方法が人々の記憶から失われ誤った対応をしてしまう、ということも必要なのかもしれません。

今回の話は新ヨゴ皇国だけの話なのでまだまだ世界観を描ききれていない感じがします。
10冊あるシリーズなのでその辺は徐々にということで期待したいと思います。

SFマガジン 2007-4

「ベストSF2006」上位作家

恒例『SFが読みたい!』が選ぶ年間ベスト決定! 国内篇第1位の飛浩隆、海外篇第1位のG・ウルフほか、上位入選作家の最新読切6篇を一挙掲載。
[特集内容]
○「蜜柑『空の園丁(仮)』第二部冒頭より」 飛浩隆
○「迷える巡礼」 ジーン・ウルフ
○「七パーセントのテンムー」 山本弘
○「千歳(ちとせ)の坂も」 小川一水
○「ローグ・ファーム」 チャールズ・ストロス
○「大使の孤独」 林譲治

【連載】
隔月新連載《椎名誠のニュートラル・コーナー》「笑う犬」 椎名誠
「小角(おづぬ)の城 第10回」 夢枕獏
「天川の辻 霊峰の門 第九話」 谷甲州
「罪火大戦ジャン・ゴーレ 第二十七回」 田中啓文
SF Magazine Gallery 「Cutting the World」 中川悠京

表紙イラスト:佳嶋
ハヤカワ・オンライン→http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/720704.html

SFマガジン 2007-4をパラ読みしました。
連載小説《小角の城》夢枕獏 第10話の掲載号です。

【読みきり小説】
・「七パーセントのテンムー」がとっても面白かったです。人の脳の働きがテーマです。
シリアスな展開の医学SFですが、トンデモながらなかなか論理的な結末が待っています。
山本弘氏は私が大変面白く読んだMM9の作者でもあります。
氏の長編はMM9しか読んでいませんが他を読むのがますます楽しみになりました。

【連載小説】
「小角の城」第10話
幸村は玄嵬の名を霧隠才蔵が駿府城近くで手に入れた文ですでに目にしていた。
その話を猿飛佐助にしているときに幸村たちは三人の忍びのものに襲われる。

【そのほかの記事】
紹介された本で気になったものを以下にメモしておきます。
・ジョン・スコルジー/老人と宇宙
・ジャスパー・フォード/文学刑事サーズデイ
・エリック・フランク・ラッセル/超生命ヴァイトン
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