面白度

先日の「T型フォード殺人事件」の記事から冒頭の書名の後に(A-)などと記載しています。
これは1995年から付けている読書記録に個人的に付けている面白度の評価です。

一応 A+, A, A-, B+ …中略… D まであるのですが、最近はB+未満のものは途中でやめてしまいますし、
A+は滅多に出てきません。というわけで実際はA、A-、B+の3段階です。
気の向くまま独善的に評価しているので「趣味の合う人には参考になるかも…」程度のものです。

最近読んだ本の面白度は
10702009/4/22重力ピエロミステリー伊坂幸太郎A-
10712009/5/14頭文字D 38コミックしげの秀一B+
10722009/6/9ダーク・タワーⅦ 暗黒の塔ファンタジーS・キングA
10732009/6/18グイン・サーガ127 遠いうねりファンタジー栗本薫A-
10742009/6/24おおきく振りかぶって 1~3コミックひぐちアサB+
10752009/6/29詩羽のいる街 山本弘A-
10762009/7/13フィーヴァードリームホラーG・R・R・マーティンA
10772009/7/24覆面作家の夢の家ミステリー北村薫B+
10782009/8/7T型フォード殺人事件ミステリー広瀬正A-
10792009/8/18グイン・サーガ128 謎の聖都ファンタジー栗本薫A-

ちなみにこれまでにA+を付けたのは以下の3作です。
3031999/1/10黒いバラミステリーフィリップ・マーゴリンA+
6562003/1/23オルファクトグラムミステリー井上夢人A+
8472006/2/8四日間の奇跡ファンタジー朝倉卓弥A+
読んだ時にはすごっく面白いと思ったのでA+を付けたのですが、最近読んだAの作品の方が面白かった
ような気もします(^_^;)

最新の読書リストにも面白度を追記しました。
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アニメ「グイン・サーガ」 第19~26話

アニメ「グイン・サーガ」の感想を追記で書いてきましたが、制限文字数を越えてしまったので
第19話から別記事にしました。

・毎週日曜23:29 NHK BS2での放送です。
http://www.guinsaga.net/index.html
・BIGLOBEで1週遅れで無料配信されています。私はこちらを見ています。
http://anime.biglobe.ne.jp/title/index?id=1390


【第19話 蜃気楼】 8/17 BIGLOBEで鑑賞
〈あらすじ〉9-4-2~9-4-4、11-1-1~11-1-3、11-3-1~11-4-2
・ヴァーレン
アグラーヤの船に救われたグイン一行は首都ヴァーレンに着く。
レムスはアルゴスまでの護衛に1個小隊を借り受ける。
・マハール
レムスは王位宣言をする。イシュトヴァーンはリンダを連れ出し蜃気楼を見せ、3年後に迎えに来ると約束する。
グイン一行を送った帰りのアグラーヤ軍の小隊を謎の集団が襲う。
・クリスタル
死んだはずのナリスがカースロンのところに現れ協力を強要する。
・スカールのキャンプ
スカールはウィレンを越えてモンゴール奇襲を企てる。
〈感想〉
・アグラーヤの王がレムスを「なかなかみどころのあるやつ」とか「今に良い王になる」と評価していたけど、
結果的にはとんだ見込み違いでしたね~
・カースロンのくだりはあっさり目の描写です。この部分好きだったのでちょっと残念でした。
・アニメは原作をかなり省略していますが、アニメを見る限りあまり不自然さを感じません。
アニメの構成が上手いのか、単に私が筋を知っているので脳内で修正しているのか、どっちでしょう?
・原作9巻P277でグイン一行はたった2行の記述ですが目下問題となっているヤガに寄っています。
このころは本当に平和な町だったようです。

【第20話 紅の密使】 8/25 BIGLOBEで鑑賞 8/28追記
〈あらすじ〉
・ヴァーレン
沿海州諸国が集まってヴァーレン会議が開かれる。
会議ではパロ支援が議決されるがライゴールのアンダヌスにはなにやら策略があるらしい。
イシュトヴァーンはモンゴールの密書を手に入れ追手から逃れパロ(?)に向かう。
・クリスタル
モンゴール軍はパロの反乱の兆しに苦慮する。
タイランはカースロンに鎮圧を指示するがナリスの息がかかったカースロンはそれを拒否する。
・マハール
モンゴールの刺客がグインを襲うが掌攻撃(笑)で倒す。
レムス軍がパロに向かって出陣する。グインも同行する。
・ウィレン山中
スカール、ベック軍は苦難の雪中行軍。
〈感想〉
・「レムス軍にグインが同行する」というオリジナルな展開です。原作では自分探しのために(笑)北へ向かいしばらく物語から姿を消すのですが、今回のアニメは16巻までなので主人公不在というわけにも行かないのでこうなったのでしょう。レムスもグインがいればずいぶん心強いですね。
・原作では「ヴァーレン会議」や「ウィレン越え」はもっと大きく扱っていますが、アニメではごく簡単です。結果さえ同じなら本筋には影響がないので時間制限を考えれば妥当な処理だと思います。ただこのペースではアニメに合わせての原作再読はちょっと無理なので、これからは自分のペースで再読しようと思っています。

【第21話 クリスタルの反乱】 8/31 BIGLOBEで鑑賞 9/5追記
〈あらすじ〉
・クリスタル
アムブラの学生を中心として反乱が起きる。
死んだはずのナリスに率いられた聖騎士隊が登場しクリスタルは奪還される。
カースロンはタイラン殺害を企てるが逆にあっさり殺されてしまう。
・草原
カウロスとの戦いは膠着しレムスは焦る。そこに沿海州の艦隊派遣とナリスのクリスタル奪還の知らせが届く。
レムスはナリスから計略を授けられるが面白くない。
グインをキタイの暗殺者が襲う。
〈感想〉
・カースロンの死の描写がずいぶんあっさりでした。原作ではクリスタル奪還にそれなりの貢献をしていたと思うのですが… 人間臭くて好きなキャラなのでちょっと残念です。
・グインはレムス軍に同行しているのに全く見ているだけですね~ セムを率いた時のような指揮力を発揮すればカウロス軍などどうこうないと思いますが、それじゃストーリーがおおきく逸れちゃいますか(笑)
・キタイの暗殺者のターゲットはあくまでもグインのようです。
もっとも一人目の弱さからするとたいしたことはなさそうですが。

【第22話 復讐の女神】 9/8 BIGLOBEで鑑賞 9/11追記
〈あらすじ〉
・草原
グインをキタイの暗殺者が襲うが、あっさり倒される。
・トーラス
クリスタルでのナリス反乱の報が伝えられる。復讐の女神と化したアムネリスはパロへ出陣する。
・クリスタル
イシュトヴァーンがナリスのところに連れてこられる。イシュトヴァーンはナリスにモンゴールの密書を見せ、
道中で目撃したスカール軍の動向を伝える。そしてナリスの側近に取り立てられる。
タイランはヴァレリウスらパロの魔道師部隊に暗殺されモンゴール軍は総崩れになる。
・トーラス-クリスタル間の赤い街道
アムネリス軍はウィレン越えをしてきたスカール軍に行く手を阻まれる。
〈感想〉
・キタイの暗殺者が弱すぎて、あっさりとグインに倒されてしまうので「何しに出てきているの?」という感じです。
グインの居残りとキタイの暗殺者はセットなのでしょうがほとんど無意味です。
・ヴァレリウスの魔道がモンゴール相手に炸裂していますが、ちょっと威力がありすぎる描写になっています。
こんな風に魔道を軍事利用できるのならパロの軍隊は無敵なのですが…
・なんと、フロリーが鎧をつけて最前線に出てきました。これはないでしょ(苦笑)

なんか最近アラが目立つようになってきました。決してアラ探しをする気はないのですが…(^_^;)

【第23話 如何なる星の下に】 9/15 BIGLOBEで鑑賞 9/19追記
〈あらすじ〉
・クリスタルからモンゴールへ向かうナリス軍
タイランの軍勢を破ったナリス率いるパロ軍はモンゴールへ向かい進撃する。イシュトヴァーンがナリスの側近として同行する。ナリス軍はスカール軍と合流する。イシュトヴァーンはナリスとリンダの関係を知りナリスのもとから去る。アムネリス軍との対戦にあたり、スカールは独自に行動する、ヴァレリウスはクムへの工作を行う。
・草原からクリスタルへ向かうレムス軍
レムスはグインの助言もあってナリスの計略に従いカウロスと和平を結ぶ。キタイの暗殺者がグインを襲う。スニの活躍もあってグインは暗殺者を退けるが、その狙いがグイン自身であることが判明する。グインは暗殺者の黒幕と対決するためにレムスたちと別れてトーラスへ向かう。
・アムネリス軍
アムネリスはナリスとの決戦を熱望する。ガユスはトーラスでの凶兆を告げる。
〈感想〉
オリジナル展開のグインの動向が焦点です。今回の暗殺者はレムスを人質にとりスニの活躍がなかったらグインも危ないところでした。暗殺者たちの黒幕のシドはどうやらただの小姓ではないようです。原作のグラチウスのようなグインのパワーを狙う輩の一人なのでしょうか?

【第24話 モンゴール最後の日に】 9/22 BIGLOBEで鑑賞 9/25追記
〈あらすじ〉
・トーラス
グインはトーラスでシドと対面するがその魔力で囚われる。
ブラド大公が死去する(シドの仕業?)
・ザイム近郊
アムネリス軍はブラド死去の報を受け撤退しようとするが、ナリス率いるパロ軍とクム軍の挟み撃ちに会い、
アムネリスはクムに囚われてしまう。アムネリスはルーアンに幽閉される。
・トーラス
沿海州軍、パロ軍がトーラスに迫る。攻撃の混乱でグインはシドのくびきから解放される。
ナリスとタルー(?)が対面し握手を交わす。
〈感想〉
・親玉のシドはさすがに手ごわい相手でした。しかし、どう見ても正義の味方には見えません。
グインも油断があったようなので次に会ったときは負けないでしょう。
・ナリスと握手していたのはタルーですよね?なんかすごくいい男で原作のイメージとずいぶん違うような…

【第25話 宿命との戦い】 9/28 BIGLOBEで鑑賞 10/2追記
〈あらすじ〉
・トーラス
スカールはカメロンに「ノスフェラスに行く」と告げる。このことはナリスには知られたくなかったようだがナリスは感づいている。
・ルーアン
幽閉されたアムネリスはタリオ大公と会見し、政略結婚を含めた取引をする。
・パロに向かうレムスの軍勢。
シドが現れレムス、リンダ、スニを怪しい洞窟に誘い込む。グインが現れシドと対決する。シドは本性を現すがグインは辛くも勝つ。外に出たグインを遠くからイシュトヴァーンが見つめる。
〈感想〉
・第24話で私がタルーだと思った武将はカメロンでした。タルーにしては良い男すぎました(^_^;)
・今回はオリジナル展開がメインでした。シドの黒幕はやはりヤンダル・ゾッグでしたね~ 後の話がわかっているからこの展開も納得ですが、原作を読んでない人には何の事だかわからないんでは?(笑)

【最終回 第26話 旅立ち】 10/5 BIGLOBEで鑑賞 10/8追記
〈あらすじ〉
・クリスタル
レムスらはクリスタルに到着する。レムスの戴冠式でリンダは不吉な予言をする。
・ルーアン
幽閉されたアムネリスはモンゴールの復興を誓う。
・クリスタル近郊
イシュトヴァーンがグインに自分が王になるのに力を貸すよう頼むがグインは断る。
このことで二人は決定的に決別する。
〈感想〉
・イシュトヴァーンとグインの決別のタイミングが原作と大きく違います。ここで決別してしまうとマリウスをまじえた三人の北方ツアーが存在しないことになり、物語に大きな影響を及ぼしてしまいます。オリジナル展開を含めても原作との乖離があまりない作りでしたが、最後に「これはいかんっ!」というのをやってしまいました(>_<)
「よくわかる現代魔法」というアニメのキャラクターが「やれやれだぜ」とつぶやく声がイシュトヴァーンそっくりだったので調べてみたら、やはり同じ声優(浅沼晋太郎氏)でした。キャラの使い回し?(笑)



【全体的な感想】 10/8追記
・まずは壮大なグイン・サーガの世界をアニメで再現したことについては評価したいと思います。
願わくばあと1年早ければ…
・やはり、詰め込みすぎは否めません。ただでさえ冗長な原作を(そこが味なのですが)26話にまとめるのは無理がありました。この話数だとノスフェラス篇だけにしておけばちょうど良かったかもしれません。
・アニメの作画のことはよくわかりませんが、美しいのですが動きの不自然さが目立つ感じがしました。グインの口の動き、走る馬、歩く人、などなど、なんかゲーム画面でも見ているようです。古い作品の「巨人の星」なんかのほうが却って動きが自然に見えたりします。最近のアニメは他にも見ていますが、特に不自然さを感じたことはないのでこの作品特有なのでしょうか?
・最大の問題はやはり「マリウスの歌」です(>_<) もし続編制作の際は再考をお願いしたいところです。

さようならMebius そして、こんにちはdynabook


先日も再インストールを余儀なくされたマイPCですが、とうとうお亡くなりになりました(T_T)

昨日、突然ブチッとモニターが真っ黒になってウンともスンとも言わなくなってしまったのです。
電源を入れたり切ったり無駄な抵抗をしましたが自力修復は無理なようでした。
修理に出せば治るかもしれませんがもうロートルなのでここらで引退させることにしました。

で、早速ニューPCを購入してきました。A4ノートのローエンドのビスタマシンです。
セットアップが終わりやっと使えるようになりました。ローエンドとはいえ新しいPCは高性能でサクサク動きとても快適です。XP→ビスタの違和感はあまりありません。このPCにも当分頑張ってもらうつもりです(笑)

栗本薫_『グイン・サーガ128 謎の聖都』

http://a248.e.akamai.net/f/248/37952/1h/image.shopping.yahoo.co.jp/i/j/7andy_32276180
「栗本薫_グイン・サーガ128 謎の聖都」(A-)を読了しました。→読書リスト

故栗本薫氏がライフワークと位置づけていた超長編小説の正伝。

大雑把に言うと
「剣と魔法の世界」に突如現れた豹頭人身の男「グイン」を中心に繰り広げられる戦国絵巻
といったところです。

あと1巻+αしか物語は残っていないのですが(YOMIURI ONLINE)、内容はここに来てグングン加速度的に面白くなっています。病床で肉体的にも辛い状態だったはずなのに頭が下がります。恒例の読後の楽しみのあとがきもなく、改めて寂しさを実感します。


書庫_「栗本薫」
WARNING! 以下ネタバレを含みます。注意!!

・第1話は闇が丘に幽閉されたシルヴィアの様子です。

時期的には正に「七人の魔道師」の真っ最中なんですね。「七人の魔道師」では起こされたグインが「イシュトヴァーンの奇襲か?」と言ったり、シルヴィアが事件が始まる時点で売国妃と呼ばれていたり、今回とは少々矛盾があります。まっ、この際そんな細かいことは気にしないことにしましょう(笑)

ケイロニアの人たちは相変わらず間抜けです。間違っても外部から侵入されないような所に幽閉しておかないとダメですよね~ 好奇心のために殺されてしまったモールはとってもかわいそうです。管理責任者はハゾスでしょうか?「サイロンの光と影」の記事にも書きましたが、もっとちゃんとして欲しいものです。

久しぶりにグラチウスの登場です。「七人の魔道師」の時には何をしていたのかと思っていましたが、こんなところで裏工作をしていたのですね。性懲りも無くシルヴィアはまた騙されるんでしょうか?

・第2~4話はヤガに潜入したヨナとスカールです。

途中までの様子ではミロク教は単に世俗化して現存するような健全な(笑)宗教になった感じでした。で、安心と言うか、つまらんと言う感じでした。しかし、ラブ・サン親子との会見からガラッと様子が変わりました。イオ・ハイハンはラブ・サン親子を操ったり強力な術を使ったり、思った以上の大物でビックリしました。ラブ・サン親子を操る方法を見てもどうやらヤンダルの手のもののようですね。やはり「魔の胞子」を埋め込まれているのでしょうか?
顔を隠したミロク教徒はもしかしたら竜頭人身なのかもしれません。

一級魔道師のバラン君、その間抜けな行動や、不備を指摘されると不貞腐れるなどなかなか魅力的(笑)だったのにあっさり死んじゃいましたね。一級魔道師がこれじゃイオ・ハイハンの言うとおり、パロの魔道師軍団は壊滅状態のようです。「ヤーンの朝」のときにもごっそりやられていましたし…

読書メーター

kotoさんが紹介されている 「読書メーター」 登録&入力してみました。

 読書メーターとは
【 最近読んだ本のページ数や冊数をグラフにしてあなたの読書量を記録・管理するwebサービス 】
 です。

自分が読んだ本が他の人にどの位読まれているのかわかるのも面白いです。

今年の分(32冊)入力してみましたが、まとめて入力するのはちょっと大変でした(^_^;)

びぎRのマイページは こちら

広瀬正_『T型フォード殺人事件』

「広瀬正_T型フォード殺人事件」(A-)を読了しました→読書リスト
台風の夜、白瀬は泉大三の自宅に招かれる。他にも客が招かれていて、泉の娘ユカリを含め7人の男女が集まっていた。ここで日本に5台しかないリストアされた1924年製のT型フォードが披露される。
実はこの車は曰くつきで…

T型フォード殺人事件
SF・推理作家、ジャズ奏者、クラシックカーモデル製作家の3つの顔を持つ広瀬正氏の遺作の表題作の他2編を収録しています。私は作者の作品は全て読んだと思っていたので再読のつもりで読み始めました。しかし、作者の本職である模型製作やT型フォードに関する薀蓄を読むうちに「こんな強烈な内容を覚えていないわけがない」ということで初読と判断しました(^_^;)

【T型フォード殺人事件】
作者は「マイナス・ゼロ」を代表とする時間ものを得意とするSF作家のイメージが強いのですが、この作品は密室を扱った本格推理です。

リストアされたT型フォードの前に集まった人々の前で46年前のこの車にまつわる殺人事件の謎が語られます。
この部分は作者の他の作品同様「古きよき時代」に対するノスタルジーが満載です。そして出席者にその謎解きを求めるという展開になり、その過程で新たな事件が起こります。

終盤にちょっとした○○トリックが用意されていて読んでいた私はすっかり混乱させられました。はっきり書いてあるし、途中で気が付くようになっているし、最後にはちゃんと種明かしがされているのですが、見事に一本とられました。登場人物の年齢の関係に少々腑に落ちない部分があるのですが、もしかしたら錯誤を誘うテクニックにまんまと引っかかっているだけかもしれません。

私は本格にはあまり相性が良くないのですが、これは楽しめました。少々怪しい人物を一堂に集めたり、登場人物に謎解きをさせたり、という作り物めいた設定はあるものの、薀蓄やノスタルジックな描写が上手く織り交ぜられあまり不自然さを感じませんでした。

【殺そうとした】
作者の処女短編。交通事故に見せかけた殺人を扱ったミステリーです。
地味ですが実用的(笑)なトリックです。ただし、相手を選ばないと…

【立体交差】
作者得意の時間ものSF。「T型フォード殺人事件」と同時期に書かれたものです。
2種類用意された結末がなかなか効果的です。しかし、2つ目の結末に至る主人公は余程○った○○が嫌だったのでしょうか?そうじゃないとしても気持ちはわからないでもないですが。


表紙絵はこちら

*阿刀田高_『冷蔵庫より愛をこめて』

「阿刀田高_冷蔵庫より愛をこめて」を再読しました。
1994年以前に読了した作品。
夜中に電話が鳴る。電話からは機械のような声で日本シリーズの勝敗や競馬の予想が告げられる。
サラリーマンの岩下は不思議に思いながらそれに従い小金を手に入れる。
やがて電話は株式相場に及び…

幸福通信
ブラック・ユーモアが絶妙な“奇妙な味”の名手、阿刀田高氏の処女短編集です。
以前読んだアンソロジーに「趣味を持つ女」「ギャンブル狂夫人」がこの作品集から選ばれていて精彩を放っていたのでまとめて読み返してみました。阿刀田高氏の作品は私の面白い短編の基準ともいえる程で、星新一氏のSFテイストのショートショートと双璧をなす存在です。

初読時は全て面白く感じたと思うのですが、今回は面白く読めたのは半分くらいでした。何分古い作品ですし(昭和53年)、私も色々な作品を読んで目が肥えたでしょうし、再読なので短編の命のタネを覚えているのもあったりして(笑)、仕方がないところでしょう。それでも短編集で5割というのはなかなかの高打率だと思います。

「幸福通信」は納得の行くトリックで、珍しくハートウォーミングな結末が気に入りました。
「わたし食べる人」「エネルギーの法則」「心の旅路」にはグロテスクな描写もありました。
氏の作品にはおしゃれなイメージがあったのでちょっと意外でした。まぁ、嫌いじゃありませんが(笑)
最後の「恐怖の研究」では恐怖小説の傑作がいくつか紹介されているので、いずれ読んでみようと思います。
ただし作品のオチである「一番怖い本」は入手不可能ですが…

収録作品
・冷蔵庫より愛をこめて
・趣味を持つ女
・仮装パーティ
・海藻
・あやかしの樹
・幸福通信
・知らない旅
・わたし食べる人
・夜の真珠貝
・エネルギーの法則
・歌を忘れない鸚鵡
・真実は強し
・ギャンブル狂夫人
・心の旅路
・幽霊面会術
・ホーム・スイート・ ホーム
・最後の配達人
・恐怖の研究

関連記事
エラリー・クイーン編『日本傑作推理12選 第3集』…「趣味を持つ女」収録
北方謙三 選 『闇に香るもの』…「ギャンブル狂夫人」収録

表紙絵はこちら(Amazon.co.jp)

ニュートン2009-2 細胞

【NEWTON SPECIAL】
想像を絶する生命装置
わかる図解 細胞
協力 田沼靖一
生物の姿は千差万別。
しかしあらゆる生物は,細胞からできている。
小さな小さな細胞ではあるが,
その中には,生命のカラクリが秘められている。

・地球史46億年をたどる旅
写真で見る太古の原風景
写真 フランス・ランティング 協力 川上紳一

・系外惑星の直接観測に成功!
あいつぐ二つの報告を緊急レポート
協力 生駒大洋

・やみに浮かぶ光る生物
いまだなぞ多き発光生物たち
協力 平野 誉

・光をあやつる透明化技術
光学迷彩,メタマテリアル─透明研究の最前線
協力 舘 すすむ/石原照也

・「すばる」がいどんだ未知の宇宙
10周年をむかえた「すばる望遠鏡」
協力 野口邦男
科学雑誌「Newton」バックナンバー → http://www.newtonpress.co.jp/science/newton/index2.html

ニュートン2009-2を読みました。

【特集 わかる図解 細胞】
生物の基本単位である細胞が特集です。高校の生物の時間に勉強したので核、ミトコンドリア、細胞膜、などで構成されていることは知っていました。さらにミトコンドリアについてはホラー小説「パラサイト・イヴ」の主人公(?)なので印象に残っています。

17世紀、イギリスのロバート・フックがコルクの切片を観察し、小部屋状の構造を細胞を表す「cell」と名づけました。このフックですが、ばねの伸び縮みに関する「フックの法則」で私にはなじみのある人物です。昔の科学者は広範囲に手を伸ばしている人が多く、現在の科学者とは対照的です。また論争相手だったアイザック・ニュートンがフックの肖像画を処分したためにフックの肖像画は現在残っていないそうです。歴史に名を残す人物には意外とダークな面もあるのですね。

細胞の構造や機能について美しい図解でわかりやすく解説されています。思いのほか複雑な細胞のシステムに驚き、生命の神秘を改めて感じました。また名前しか知らなかったDNAやRNAの基本的な機能を知ることが出来ました。

細胞の重要な役割としてタンパク質の合成があります。
「核の中でDNAの情報がRNAとしてコピーされた後、核の外にあるリボソームでDNAの情報の通りにアミノ酸が連結されていき、タンパク質が合成される。」
この工程はまるで工場における製品の製造、もしくはコンピュータによるデータ処理、または複雑なパズルのようです。この様な作業がごく小さい細胞ひとつひとつで行われていると考えると不思議な感じがします。私の細胞でもちゃんとやっているのかちょっと不安になったりしました (笑) 

【その他】
SFでおなじみの光学迷彩が東大の研究室で開発されました。掲載された写真を見ると映画(プレデターなど)に出てくる光学迷彩のイメージそのままです。しかし、それなりの装置が必要な上に動けないので実用には程遠いようです。
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