坂口安吾_『不連続殺人事件』

「坂口安吾_不連続殺人事件」(B+)を読了しました。→読書リスト
昭和22年の夏、人里離れた歌川家に曰くありげな人々が集まる。作家、画家、学者、弁護士、女優……。錯綜する人間模様。彼ら彼女らの不倫乱行に彩られた異様な雰囲気の中、殺人事件が続発した。人間心理を鋭く抉る名探偵巨瀬博士は、果たしてこの奇怪な事件を解決できるのか。

裏表紙より
名前は聞いたことがある純文学作家の坂口安吾氏の作品です。酒競輪さんのコメントで存在を知り読んでみることにしました。まぁ、作者の代表作が何でどんな作風か、そんなことも全く知らないのですが(笑)

本作はバリバリの本格ミステリーで、「懸賞付き犯人当て」付です。占星術殺人事件でも読者に向けた挑戦状がありましたが、これでは連載中に実際に犯人当ての懸賞金を出しています。ところどころで作者からの攻撃的なコメントがはさまれるのも読みどころです(笑)

人物描写とかが表面的に過ぎないのは本格の常です。しかも登場人物が解説によると「男は一人残らず好色漢、女は娼婦的な人物ばかり」で品行方正な(笑)私としては眉を顰めるばかりです。被害妄想気味の医者、ポーカーフェイスの看護婦はなかなか面白いと思いましたが… 不連続という題名に反して殺人事件が次々と起こります。孤島もののような脱出不可能なギミックはないので「こんな状況になったら普通は出ていくよな」というのが正直なところです。

事件が多い、登場人物が多い、人間関係が複雑、などの理由でかなり込み入っています。綿密に検証すれば犯人を特定することができるでしょうが (実際当てた人もいますし) 私にはそんな気合はありませんでした。本格好きの人には挑みがいがあるかもしれません。最後に明かされる謎解きも実際よくわからなかったんですが、キモとなる「心理の足跡」は納得のいくものでした。

表紙絵はこちら (Amazon.co.jp)
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しげの秀一_『頭文字D41』

「しげの秀一_頭文字D 41」(B+)を読了しました。→読書リスト

41巻では

・神奈川エリア第3ラウンド、ダウンヒル:拓海(AE86)vs奥山(S15 シルビア)
なんと開始1ページで奥山の敗北宣言。
ちゃらいキャラだとは思っていたけどここまでとは…(笑)

・私闘、涼介(FC)vs北条凜(R32)  観戦者:池田(Z33)
なんか過去の女(故人)絡みの私闘。というか北条が涼介を殺そうとしている。
この漫画のカリスマ的位置づけの涼介がいよいよ本領を発揮するか?

単行本1冊に18話分も入っていてお得?
んっ、厚さは普通。
1話が短すぎです(笑)

表紙絵はこちら(Amazon.co.jp)

・「頭文字D」の記事
7~9 10,11 12,13 14~16 17~19 20~22 23~25 26,27 28~30 31~

上橋菜穂子_『虚空の旅人』

「上橋菜穂子_虚空の旅人」(A-)を読了しました。→読書リスト
サンガル王国は南の島々よりなる緩い結びつきの連合国家。その新王即位の儀式に新ヨゴ皇国皇太子チャグムは星読み博士シュガを伴い出席する。チャグムはサンガルの血の気の多いタルサン王子と意外にも気が合う。しかし、タルサンの兄である新王カルナンの即位の儀式中に事件が起きる。

今回は出張中のチャグムが異国の政変に巻き込まれるというストーリーでシリーズ主人公のバルサは登場しません。しかし魅力的なキャラクターであるバルサを欠いてもこれまでの巻に遜色のない面白さでした。

まずは舞台となるサンガル王国の描写が良いです。もとは漁師兼海賊で荒くれものの気質があり、島々はそれぞれ独立心が強く、さらに王国に所属しない海の流浪の民もいる、などなどなかなか個性的です。と言って、男たちが支配するむさ苦しい国というわけでもなく女たちの才覚がそれを支えています。登場人物でもカリーナ、サルーナ、スリナァなどの女たちがとっても格好良く重要な役割を果たします。

政変の黒幕は南の大陸のタルシュ帝国と後々に判明するのですが、その尖兵として登場する呪術師ラスグは今後も仇敵となりそうです。今後はタルシュの侵略の脅威に新ヨゴ皇国、サンガル王国、ロタ王国、カンバル王国などがどう対応するかという戦国絵巻的展開になりそうな気配になって来ました。

全体的にリアルな展開の中でラスグ対チャグムとシュガの霊的な対決がちょっと唐突な感じがしました。個人的にはもう少し抑えた感じにした方が好みです。呪術師でもないチャグムやシュガが安易に術を使うのは少々違和感を覚えました。〈ナユグール・ライタの目〉を利用したラスグの呪術位までは良い感じなんですが…

前巻からのチャグムの成長が著しく立派な統治者としての才覚を身に付けていて末恐ろしいとさえ思うほどです。でも新ヨゴ皇国が優先という半面、甘いところも持ち合わせているが良いところなんでしょう。主人公が冷酷非情じゃ問題ありますしね~ 一応児童書ですし(笑)

表紙絵はこちら(Amazon.co.jp)

A-Life  ~2010/9/8




A-Life無料熱帯魚育成シミュレーターを始めて1月以上経ちました。
ちゃんと世話してるので皆元気にしています。ここまでの経過を記録しておきます。

・2010/8/9
エンゼルフィッシュ2匹を追加しました。昔から私にとっては熱帯魚と言えばエンゼルフィッシュなのです。
繁殖しないようにオスを2匹。グイン♂、ヤンダル♂と命名しました(笑)。

・2010/8/10
マリウス♂とオクタヴィア♀の子供が4匹生まれました。マリニア♀、スーティー♂、ドリアン♂、シリウス♂と命名しました。めちゃくちゃ小さくて可愛い。大柄なエンゼルフィッシュのヤンダル♂に食べられそうで心配です(笑)
これ以上魚が増えると大変なので水草を撤去しました。このゲームでは水草がないと繁殖しません。

・2010/9/8現在
ここ最近は特に変化はありません。現在のメンツは下のようになっています。
グッピー10匹、コリドラス3匹、エンゼルフィッシュ2匹。




子供のグッピーは生まれて29日たち、少し成長しました。
左が誕生した8月10日、右が9月8日現在です。



SFマガジン 2008-9

中国SF特集
SF雑誌〈科幻世界〉で日本SF特集が組まれるなど、活況を呈する中国SFを本誌にて初特集。
短篇3本、〈科幻世界〉編集部からの特別寄稿エッセイほかで構成する。
[特集内容]
○『水棲人』 韓 松
○『さまよえる地球』 劉 慈欣
○『シヴァの舞』 江 波
○中国SF界の現状 姚 海軍
○〈科幻世界〉の今日 林久之

ガイド特集
《氷と炎の歌》第四部 『乱鴉(らんあ)の饗宴』

追悼・今日泊亜蘭
「綺幻燈玻璃繪噺(きねおらまびいどろゑばなし)」
解説&著作リスト 日下三蔵

【読切】
「5017」 草上仁
「閃光ビーチ」 菅浩江

【連載】
「地球移動作戦 第3回」 山本弘
「魔京 第14回」 朝松健
「イリュミナシオン 君よ、非情の河を下れ 第15回」 山田正紀
SF Magazine Gallery 「樹海」 丸山幸子

表紙イラスト:李 涛
ハヤカワ・オンライン→http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/720809.html

SFマガジン 2008-9を読みました。
連載小説 「地球移動作戦」山本弘 第3回 の掲載号です。

【特集】
中国SFの中では『さまよえる地球』がとても面白かったです。太陽の赤色巨星化に対して地球自体を宇宙船化してケンタウルスα(最も近い恒星)を目指すという「地球移動作戦」を1段階トンデモにシフトした内容です。特に中国作家という意識をせずに単純に楽しめました。旅は端緒についたばかりなので続きがあれば読みたいです。

【読みきり小説】
「5017」は2ページのショートショート。さすがに上手い。現実にありえない話でもなく、SFというより科学ショートショートかもしれません。タイトルは50の17乗なのかな?

【連載小説】
「地球移動作戦 第3回」
『問題の天体「シーヴェル」の影響で宇宙船内では強烈な放射線が発生し、乗員は重大な健康被害を受ける。
乗員は自らの命を犠牲にしてシーヴェルの観測を続け災厄回避に役立つデータを収集し地球に送る。』
面白い! お得意の説教臭さが影を潜めているのは良い傾向です。
続きが気になるので単行本読んじゃおうかな(笑)

【気になった記事】
・NHKの番組「星新一のショートショート」
2008年にNHK総合で放送されていたようです。
You Tubeで発見したので見ようと思います→こちら
・プテロドン 零式戦闘機VS翼竜軍団
B級SF映画。戦闘機に恐竜(じゃないけど)と私の好物のコラボです。
You Tubeにてアクションシーンが→こちら
・佐藤了「世界の危機はめくるめく!」
世界を救う超能力は「スカートめくり」だというライトノベル(笑)

2010年8月の鑑賞メーター

観た本数:4本
観た時間:520分
びぎRの鑑賞メーター⇒http://video.akahoshitakuya.com/u/30130

http://ecx.images-amazon.com/images/I/513ENDDTGJL._SL75_.jpgポセイドン [DVD]
映像の迫力、スリルには富んでいるが、それだけ。ご都合主義が目立ち突っ込みどころ満載でラジー賞候補も納得。ネルソンがディランの指示で船員を蹴落とすシーンが印象的。最初自己中心的だったディランが英雄的な働きをしたりキャラクター造形が破綻している。評価の高いオリジナルを見たい。
鑑賞日:08月19日 監督:ウォルフガング・ペーターゼン

http://ecx.images-amazon.com/images/I/21QK0V57HQL._SL75_.jpg2001年宇宙の旅 [DVD]
「2010年」を見る前に再見。映像が素晴らしく到底1968年の作品とは思えない。HALとボーマンの攻防は緊迫した。終盤はやはり意味不明だが小説版でもよくわからなかったから仕方ないか(笑)
鑑賞日:08月20日 監督:スタンリー・キューブリック

http://ecx.images-amazon.com/images/I/61NXZQ5W91L._SL75_.jpgOVA キャシャーン
オリジナルは見たことないのだけど最近のキャシャーンSinsよりはわかりやすい構図。1993年の作品なのだけど環境問題への突っ込みが深い。この展開だとブライキングボスに正義があるような…
鑑賞日:08月23日 監督:福島宏之

http://ecx.images-amazon.com/images/I/41PY06A5S3L._SL75_.jpg2010年【ワイド版】 [DVD]
難解な2001年に対してストーリーがわかる普通のSF映画になっている。小説版は昔読んだけどよく覚えていない(^_^;) 米ソの対立は小説では無かった気がする。エウロパの生命体、エネルギー生命体となったボーマン、木星の恒星化、などは描写不足で映画だけではわかりにくいかも…
鑑賞日:08月27日 監督:ピーター・ハイアムズ

*横溝正史_『金色の魔術師』

「横溝正史_金色の魔術師」を再読しました。
小学生のときに読了した作品。
金色の魔術師と名乗る怪老人が「わしには7人の少年少女が必要だ」と言い残し学校の校門前を立ち去る。その言葉通り少年少女が連れ去られ奇怪な方法で悪魔の生贄に捧げられる。その場に立ち会った立花滋少年は金田一耕助に手紙で相談する。
「獄門島」の記事で書いたように小学生の時に読んだのですが、江戸川乱歩の怪人二十面相シリーズに比べると随分おどろおどろしい記憶がありました。しかし、今読むとやはり少年向けということでかなりわかりやすい文体で書いてあります。まぁ当然ですが(笑)

それでも金色の魔術師自身や、その生贄儀式、また少年を助ける黒猫先生、などなどの妖しさは横溝正史らしさがあり、江戸川乱歩とは一線を画す雰囲気を持っています。ただ、トリックはやはり子供だましです。特に少女を空気のように消してしまうトリックの種明かしには脱力しました。これでは「警察は何をやってんだか…」って感じです。終盤の星座絡みの謎解きはまぁまぁでした。

金田一耕助の描写も明らかに大人向けとは異なります。病弱で静養が必要というそれっぽさもありますが、変装や武術に長けるヒーロー的な面が強調されています。まぁ、オリジナルのような変人では少年の人気を得るのは難しいでしょうが(笑)

怪人二十面相シリーズに比べるとネームバリューには欠けますが少年向けとしては十分な面白さを持っています。横溝正史はこの他にも多くジュブナイルを書いているようで、解説によると昭和23年から立て続けに「怪獣男爵」「夜行怪人」「大迷宮」「金色の魔術師(本作)」が書かれています。タイトルからすると「怪獣男爵」は気になりますね~ 湖に怪獣を隠し飼ってるのかな(笑)

私が読んだ本の表紙絵はこちら(角川文庫)
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