*K・グリムウッド_『リプレイ』

「ケン・グリムウッド_リプレイ」を再読しました。→私が好きな本!
1994年以前に読了した作品。
1988年、ラジオディレクターのジェフは心臓麻痺で死んだ。享年43歳。

気がついたときは1963年、18歳のジェフは学生寮のベッドの中にいた。
記憶と知識は元のまま、自身の体と周囲の環境は25年前。競馬と株でたちまち大金持ちになる。
以前記事にした「マイナス・ゼロ」「リセット」のような時間がらみのSFファンタジーです。
このテーマは私の好物なんですよね~

誰もが思う「あの時こうしていれば…」という夢を地で行っています。初読の時は若かったのでこの設定は素晴らしく思えましたが、今となっては「人生どう転ぶかわからない」と悟ったのでそれほど羨ましくは思いません。
また、株や投資、競馬の知識も無いので「もしも」のときにもチャンスをふいにしそうです。今から勉強しておきましょうか(笑)

設定自体はありふれているとも言えるのですが、ある仕掛けによって非常にドラマチックに展開します。
基本的には思考実験的なSFファンタジーなのですが、哀しく切ないラブストーリーの側面も持っています。
言わば「時空を超えた愛」ってやつです(笑) 気恥ずかいので恋愛小説は読まない私ですが、この愛の行方には結構気を揉みました。比較的穏便な、しかし読者にも希望を与えるような結末も秀逸です。

作中に架空の映画「星の海(スターシー)」が登場します。物語の転機となる非常に重要な要素なのですが、この映画のストーリーが作者の「ディープブルー」と似ています。ディープブルーの方が後の作品なのでここでのアイデアを膨らませたのでしょうね。私もディープブルーを後に読んだので初読のときは(当然)気付きませんでしたが今回はニヤリとしました。

少々物足りなく思ったのはこの現象の原因が明示されないことです。ファンタジーなので必要の無いことなのでしょうが私が好きな「トンデモな説明への驚き」という要素はこの作品にはありません。一応、ある登場人物が説明をしてはいますが… また、引っ掛かるのは意味ありげな「今度はだめだ。待て」のメッセージです(p303)。
結局なんだったのかわかりません。既読の方、その後何かありましたっけ?

内容をほとんど忘れていて再読にもかかわらずとても楽しめました。
読書仲間のめにいさんも絶賛なので自信を持ってオススメします。未読の方は是非っ!
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No title

これはびぎなあさん&めにいさんの評価が高い作品なのですね。
では探して読んでみよう。
とか言いながらいまだに読んでない本が多数。

いっちょ本腰入れてこれまで気になったものを読んでみっか o(・д´・+)ゞ オウ♪

No title

これ読みたいと思っていながらまだ読んでいない本ですね。とりあえず今年は覚えておかないと(笑)
内容が、競馬と株で大金持ち展開、ですか。でも何かオチがあるんでしょうね。
私がいま過去に戻れたら、バブル、ITバブル時の勝ち組になれそうです(笑)

No title

読み返されましたが?
私も2,3回読んでいるんですけど、メッセージは全然記憶にありません(笑)
「ディープ・ブルー」が「スター・シー」の発展系とは知りませんでしたよ。これは要チェックですね。
現象の原因ねえ、私はあまり気になりませんでした。だって私にも起きるかもと思えて・・・(笑)

No title

>酒競輪さん
Amazonのレビューなどでも概ね高評価のようです。
私も気になっていて未読の本がまだまだたくさんあって嬉しい悲鳴です(笑)

No title

>藤中さん
藤中さんも目をつけていましたか?この機会に是非どうぞ!
ま、月並みですが「お金じゃ幸せは買えない」って事なんですよ。
無いと困りますが(笑)
じゃあ、藤中さんはいつ心臓麻痺に襲われても安心ですね(爆)

No title

>めにいさん
めにいさんのコメントが再読のきっかけになりました。
このメッセージはジェフたちも忘れてしまったようですよ(笑)
映画のディープブルー(2つあります)とは別の海洋ファンタジーです。
原因はアンタレス人が … じゃないですよね(笑)

No title

私もリプレイになにか仕掛けや意味があるのだとばかり思っていたので、そこのところが物足りない原因だったかもしれません。あれなら害の無いリプレイってことで、いつ心臓麻痺がきてもオッケーですね(笑)

No title

>藤中さん
そういえば藤中さんは読むまで結局4年かかっちゃったんですね。
山本弘や鈴木光司ならたぶんトンデモな種明かしを用意した気もします。
こういうリプレイならいつでも歓迎です(笑)
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