R・マシスン_『運命のボタン』

「リチャード・マシスン_運命のボタン」(A-)を読了しました。→読書リスト

藤中さんが見た映画「運命のボタン」の設定が気になったので原作小説を読んでみました。「ショートショート~長めの短編」の「奇妙な話~ホラー」の13編が収録されています。

各編とも映画を見ているように場面が思い浮かびます。バラエティに富んだ秀作ぞろいですが、オチの切れ味はあまり鋭くはない感じもします。短い作品より描写力が生きる長めの作品の方が面白く感じました。

・「運命のボタン」
ある夫婦の元に押しボタンのついた箱が届く。「押すと5万ドルが手に入るが、あなたがたの知らない人間が1人死ぬ」という。

映画では100万ドルの賞金が小説だと5万ドルなのでこの点ではずいぶんスケールダウンです。私なら100万ドルだったら即押すけど5万ドルじゃ悩むかも(笑) 小説のオチはちょっと反則気味なのでショートショートの結末としてはありだけど、これをそのまま映画にしたらクレームになるかも(笑)

・「戸口に立つ少女」
・「小犬」
この2編は古典的ともいえる恐怖譚です。解説によると「暗い内容なので、あまり表に出したくなかった」とのことです。その通り、じわじわと恐怖が迫ってくるのが見事です。

・「四角い墓場」
おんぼろロボットボクサーが試合直前にアクシデントに見舞われる。オーナーの男がとった対応は…

ちょっとコミカルな内容で本書の中では一番好きです。最近「あしたのジョー」のアニメを見ているのでボクシングという素材が琴線に触れたのかもしれません(笑)

・「二万フィートの悪夢」
飛行機恐怖症の男が旅客機の窓の外に見たものは…

どこかで見たことのある話だと思ったら映画「トワイライトゾーン/超次元の体験」の第4話の原作でした。マシスンの作品はみな映像的で、実際映像化されたものも非常に多いのです。この作品が初映像化されたTwilight Zoneの一編をこちらで見ることができます。

収録作品
・運命のボタン
・針
・魔女戦線
・わらが匂う
・チャンネル・ゼロ
・戸口に立つ少女
・ショック・ウェーヴ
・帰還
・死の部屋のなかで
・小犬
・四角い墓場
・声なき叫び
・二万フィートの悪夢

表紙絵はこちら(Amazon.co.jp)
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No title

反則だという小説オチのほうが気になりますね~ ちょっと図書館の予約枠に空きができたら取り寄せてみます(いま20冊いっぱいいっぱい予約しているもので(汗)) マシスンはけっこう有名どころの映画脚本を書いてますよね。スピルバーグの「激突」なんか有名だし。。。

No title

>藤中さん
解説によるとこのオチはテレビ化されたときに勝手に変えられたので作者が怒った、とのことなんで作者はお気に入りだったのかもしれません。
「激突」ってちゃんと見たことないかもしれません。チャンスがあったら見たいですね~

No title

記事を読んだ印象ではショートショートだし、星新一の小説みたいな感じかしら?

僕はどうもノンフィクションばかりで小説を読む量が減ってる。
ゴーマニズムの戦争論と新天皇論を買ったけど、あれはマンガだけど内容が濃いね。

そしてますます右翼化していく私の思想 (^^;)

No title

お久しぶりです! マシスンの話となったら黙っちゃいられません(笑)。

「運命のボタン」は原作版のオチのほうが好きです。映画版は、なんかやっつけ仕事みたいな感じになってしまって。。。

マシスンの作品はいろいろと映像化されてますね。「四角い墓標」もヒュー・ジャックマン主演で映画化されました。これもかなり原作とはかけ離れてる気が・・・。

No title

>酒競輪さん
ショートショート言うには長いものが多い感じです。日本で言うと星新一よりは阿刀田高の方が雰囲気が似てるかな~?
私は現実逃避気味なんで思想絡みの本は敬遠していますね~(^_^;)
ノンフィクションも実用性のなさそうな科学ものです。

No title

>kennyaskrさん
これ長編映画にしてしまうこと自体に無理がある気がします。設定は面白いんでやり方次第で面白くなるはずですけど別物になっちゃいますよね~
「四角い墓標」も映画化されましたか? これも映画化するには地味な気もしますが(笑)

No title

「二万フィートの悪夢 」は、テレビで見た記憶があるんですよ。
マシスンは本当に映像を思い浮かべられる描写が多いですよね。

No title

「二万フィートの悪夢 」は映画版の方が原作に近いようです。
テレビ版はモンスターがしょぼすぎて…
エンタメに徹した作りでとっても好感が持てます。

マシスン原作の二万フィートの悪夢を今まで見逃していたかも。。。
もうちょっと注意してこの記事を読めばここでわかったはずだったかもしれない。
でもびぎRさんも観ていて、原作読んで気づいたクチでしたか(ニヤリ)

>藤中さん 
ドラマとか映画の脚本なんて普通あんまり気にしないからなかなか気が付きませんよね~
と自分にも言いわけ(笑)
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